インセンティブの多いキャリアと少ないキャリア

この記事はみどウィル支に投稿した記事の再掲載です。

日本のケータイ販売価格は、実際のケータイの値段よりも遥かに安く売られています。

普通はどんな商売でも、販売価格は仕入れ金額よりも高く設定するものです。
1000円で仕入れた商品を1780円で売る、すると差し引き780円儲かる。その差額分が利益であり、その利益から各種費用(人件費や設備代、広告代等々)が捻出されると言うわけです。
これはどんな業種でも言えることで、仕入れ金額よりも安く売っていれば普通は赤字ばかりが増えていきます。



しかしケータイでは少し事情が違います、日本のケータイ販売価格はほとんどの場合、仕入れ価格よりも遥かに安い価格で売られています。
当然お店は売れば売るほど赤字になりますが、実際には商売が成り立っています。
何故でしょう?
それはインセンティブと呼ばれる販売報奨金がケータイキャリアから支払われているからであり、ユーザーに端末を販売した代金とキャリアからもらえるインセンティブを足した金額が通常の商売におけるお店の販売価格に相当する、という仕組みになっているからです。
この販売方式をインセンティブモデルなどと言います。


実際にはインセンティブの金額はキャリアによってかなり違うらしく、多いと言われている携帯電話では3~6万などとも言われ、インセンティブが少ないと言われているウィルコムではわずか数千円であると言われています。
インセンティブが多ければ多いほど端末を安く売っても儲かります、逆にインセンティブが少ないと端末価格はなかなか安くできないようになります。
これは実際ケータイで起こっている現象で、ドコモやauでは発売から1年も経たずに1円で販売されている端末があり、またウィルコムの端末がなかなか安く売られないのは、この辺りの理由があるわけです。

ではそのインセンティブはどこからやってくるのでしょう?
キャリアが好意で出してくれているのでしょうか?
実際にはインセンティブ分はユーザーの支払っているケータイ料金に含まれて徴収されています。

ケータイもサービスを維持する為には様々な費用が必要です。
働いている人の人件費、各種施設に掛かる費用、電気代や他のキャリアと通信した時に支払うべき料金、などなど数多くの費用が必要です。
その費用をまかなえるように計算し、ケータイの各種料金は設定されているわけです。
しかしインセンティブモデルにはその費用の上に、インセンティブとして販売店に支払った金額の回収分が上乗せされます。
つまりインセが高いキャリア程ケータイの料金が高くなる、というのは必然なのです。

ではインセの多い少ないで何か変わってくるのでしょうか?
実はをする人と損をする人が出てきてしまうのです。

インセンティブは端末購入時の不足分を補う為に全てのユーザーから毎月徴収されています、そういう意味では平等です。
仮にケータイ代の内、毎月2000円がインセ分だったとしましょう。月に2000円なら年24000円、2年で48000円、3年で72000円になります。
しかし同じ金額を支払うならば、ケータイを3年間使い続ける人よりも毎年買い替える人の方がお得になります。

ということは、最新型端末を頻繁に購入する人にとってはインセンティブは安くケータイを入手できる手段と言えますが、壊れない限りケータイを使い続けるようなユーザーにとってはインセンティブは無駄に高いケータイ代を徴収され続けている、ということになります。

ではどのキャリアがインセンティブが少なく、どのキャリアが多いのでしょうか?

インセンティブが少ないキャリアはウィルコムだけです。
一部には「ウィルコムはPHSだから携帯より安いんだ」などと言う人もいますが、実際にはインセンティブモデルから抜け出す方策を打ち出し、その為の施策を施しているからこそ安い、というのが本当のところです。

逆にインセンティブの高いキャリアは、ドコモ、auといった携帯電話のキャリアです。
これらのキャリアはインセンティブモデルを維持しようとしているからこそケータイ代が高く、それはある意味当然の結果であるとも言えるのです。

ではソフトバンクはどうでしょうか?
ソフトバンクは他の携帯キャリアとは一味も二味も違います。
ソフトバンクは「インセ脱却」とばかりに端末代の分割払いを導入しましたが、本来ならばそのインセ廃止で下がるはずのケータイ料金はキープしたままで旧プランより安くはなっていません(むしろ高くなっています)。
しかもそのインセ分として徴収したものを「特別割引」としてムリヤリ表に出すことでお得感を植え付ける方法をとっています。しかしここまでは今までのインセンティブモデルとは実質大差ありません。
しかしその上で「分割だから」という理由で解約時の残りの端末代をしっかり請求、インセ徴収を廃止していないのに分割代金もさらに徴収する、という販売形式を導入しています。つまりインセを徴収しながらインセ無しだったら行うべき分割払い残金支払いも請求する、という形になります。
言うなれば、インセ無しモデルの名を騙りつつ実際には更なる徴収理由を付け加えた『改悪版インセンティブモデル』とも言うべきものがソフトバンクのインセンティブになるわけです。

ユーザーにはなかなか知られることがないインセンティブの存在、
しかしそれをどう扱うかにはキャリアのユーザーに対する姿勢がとてもよく反映されています。
キャリアの提示する都合の良い目先だけの宣伝に惑わされず、自分の使い方に合ったキャリア選びが必要なのだと思います。

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