六ケ所の役割考えるエネルギー戦略セミナー(デーリー東北10/16)

民間団体であるエネルギー戦略研究会が主催で「六ケ所エネルギー・セミナー～世界の中で青森・六ケ所村の役割を考える」というものが六ヶ所村文化交流プラザ・スワニーで開かれたそうな。
参加者との質疑では「住民に放射線や原子力の正しい知識を広く教えるべきだ」などの意見があり、また同研究会会長の金子熊夫氏うが世界の原子力の現状を解説などしたとか。
さらに原子力産業と地域・産業振興を考える会会長の末永洋一氏も講演し基調講演し、「原子力施設を資源として活用、地域振興に生かすべき」と強調したとか。

とりあえず青森県民だけでなく、放射能について国民みんなで学ぶ機会があった方が良いと思う。
この間の北朝鮮の地下核実験で言うならば、よほどに大きく穴掘りとそれに関する強度の極端な不足とかない限りは放射能漏れはあったとしても軽微であり、日本の環境に影響するほどのものではないというのがまぁ妥当な意見でしょう。
それよりも北朝鮮の地下核実験は各国の声を無視したものであり、現在の世界情勢の常識を無視したことをするような国家が北朝鮮である、とさすがの中国とロシアも困ってしまったわけです。

とそんな脱線はどうでもいいとして、
とりあえず正しい情報ってのはやはり必要よね。

原子力発電は事故が起こらなければとりあえずは安全で(なんか日本語として破綻しているかのような文章ね)、放射性廃棄物が大量発生するもので、日本ではその最終処分方法が決められておらずドンドンドンドン放射性廃棄物が増え続けている。

また現地住民の多くは他の計画の為に再処理工場の計画のかなり前の段階で土地を売却しており、その後勝手に再処理工場建設とか決められたがすでに土地は売却済みで農業にも戻れずこのままでは暮らしていけず、放射能に汚染されるのではという不安を拭えぬままに苦汁の選択で受け入れている。

ぐらいのことはちゃんと教えた方が良いと思います。
原燃推進派の人と「正しい知識」という単語は同じだけれども、その中身は違うのはまぁご愛嬌。

ただね、本当の問題点はやはり別のところにあるんですよ。
バリバリの推進派の人は「事故が起こらない限りは安全」という点だけを強調するし、
バリバリの反対派の人は「事故が起こったらお終い、事故らなくても微量の放射能が排出されるので非常に危険」と違う視点のみを強調する、
でもね、やはりそこは正直どんでもいいんですよ。

大事なのは現状日本は大量の電力を消費しないと成り立たない国になってしまってるし、とりあえずは江戸時代の暮らしに戻るなんてできないし、だったら電気は作らなくてはならないし、同時にこれからの発電についても考えなければならないし、当然それには発電時に出る廃棄物とかも考慮しないといけない、ってことです。
それらを踏まえた上で、使うあてのないプルトニウムの量産と、それに伴うとんでもない量の放射性廃棄物の生産をしている余裕は今の日本にあるのか？　ということです。

でもまぁそこいらを考える為にも本当に正しい知識を得ることは必要なのですが、たぶんバリバリ推進派だと「原子力って安全だから大丈夫」ばかり言ってしまい、バリバリ反対派だと「とにかく危険、わずかな危険も許さない」と過敏に反応するのではないかなと思ったりしています。
困ったもんです。