部屋ごとエアコン

★この記事は1つのご提案7月後半のお題「涼み方」を受けての記事になります。★
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夏は暑いです。
今年の八戸は日によって暑かったり涼しかったりと乱高下しつつも今のところ冷夏気味ですごしやすいのですが、それでも私の部屋はほっとくと日中30度を超えるほど暑いです。
建物自体が古く周囲をアパートに囲まれ気味で温度が上がりやすいことに加え、水槽機器という熱源がありますのでね…そりゃ30度を超えるのも当たり前。
だからここ数年おらの部屋では夏とその前後に「部屋ごとエアコン」が欠かせなくなっています。

部屋ごとエアコンとはその名の通り、部屋丸ごとエアコン入れてます状態です。
というと「普通にエアコン入れているだけでしょ?」と言われそうですが、普通にエアコンを入れるのとは目的が違います。
部屋ごとエアコンの目的は水槽を冷却することであり、その為に部屋を丸ごと冷やしてしまう方法をアクアリウムなどでは部屋ごとエアコンと呼んでいます。

一般には熱帯魚などは暑さに強いと思われがちですが、ほとんどの熱帯魚や水生生物は水温が30度を超えると生命の危険にさらされます。
熱帯地方出身の熱帯魚であってもその生息域での水温は30度に達することはほとんどなく、水温という意味で言うならば日本の水槽の夏の方が熱帯の自然の水系よりも遥かに水温が高い苛酷な環境であると言えるのです。
また水温の上昇は変温動物の活動が活発になることに繋がると同時に、水に解けることができる酸素量の減少という相反する状況も招きます。そしてそれは飼育生体だけでなく、ろ過で活用されているバクテリアの活動にも大きく影響を与えます。
それ故に夏場の水温管理はアクアリストにとっては最優先事項に上げられ、それを回避する為にアクアリストは様々な施策を講じるのです。

水槽を冷やす代表的な方策には、ファンによる冷却と水槽用クーラーの導入という2つの方法があります。

ファンによる冷却とは水面などに風を送ることで、水が気化するのを促進させる方法です。
水は蒸発するときに熱を奪います、それが俗に言う気化熱。
この気化熱というものはなかなか馬鹿にできず、古代エジプトでは砂漠を吹く乾燥した風により水を気化させ氷を作っていたとも言います。
このファンを利用することで、状況にもよりますが2度から最大で6度程度水温を下げることができると言われています。

また水槽用クーラーの場合はもっとわかりやすい、エアコンや冷蔵庫の原理で水槽の水を冷やして循環させる、そういう機械で水自体を冷やします。
こちらはなかなか強力で機材にもよりますが室温よりかなり低い水温を実現可能です。

ただこれら2つの方法には、基本的な問題があります。
それは部屋の温度や湿度に影響をされるということです。
ファンによる冷却は水の蒸発を利用しています、当然室内の湿度が上がれば蒸発しづらくなり水温を下げる効果が下がります。
水槽用クーラーも所詮は水槽の熱を部屋に排出しているだけなので、場合によってはとんでもない電力消費をして水槽を冷やしながら部屋を暖める、ということも引き起こします。

まぁそれでもアクアリストは愛する生体の為、そしてその為の水槽環境を守る為にファンや水槽用クーラーを利用し、自らは暑すぎる部屋の中で我慢したりするわけですが、それも結局は水槽数が少ない時までの話です。
水槽数が増えるとファンや水槽用クーラーの数がおっつかなくなるからです。

そんな中、「どうせ部屋が暑くなれば水温も上がるし、湿度も上がればファンも効果がなくなってくる…ならばわりきって部屋ごとエアコンで冷やしてみよう!」というのが部屋ごとエアコンの発想です。
事実、部屋ごとエアコンをすると複数の水槽を冷やすことが可能であり、また湿度が下がることで気化熱も促進可能。
しかも下手に水槽用クーラーを幾つも使うより電気代もお得、と意外にメリットがあったりするのです。

まぁそんな理由があり、おらは部屋ごとエアコンで水槽を冷やしています。
ついでにおいらも涼んでいます(=ω=。
やはり飼い主も飼っている生体も健康なのが一番ですハイ。

3件のコメント

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