【回想記】種差少年自然の家
ザリガニを凍らせて殺してしまって以降、私は金魚飼育の方法をこれまでとは大きく見直しました。
60cm水槽にサーモスタット、そしてヒーターもしっかりつなぎ、水温管理に努めます。
上部ろ過装置を設置し水質維持能力を強化、底床には大磯砂を使用し水質安定化促進とストレス軽減を狙う。
水換えは月1~2回で水槽全量の3分の1~4分の1を交換、このような管理法に変更したのです。
この飼育方法で特に問題はなかったのですが、小学校5年生の時に八戸市内の小学生であれば誰でも経験していた種差少年自然の家への1泊2日の宿泊学習、これにより私の考えは大きく変化させられます。
種差少年自然の家の玄関ロビーには、大きな水槽がありました(75~90cm?)。
その水槽にはよく分からない川魚が入っていたのですが、上部ろ過装置が少し変わっていました。
上部ろ過装置用のろ材が入っておらず、代わりに砂利が入っていました。
たまたまそこにいた職員と思われる人物が私に説明してくれます。
『この水槽のろ過装置は、自然界の”ろ過機能”を再現しているんだ。
雨が降り川を流れ海にたどり着くけれど、それとは別に地面に吸収された水が土の間を通ってキレイになり、湧き水や井戸水として利用されている。
この水槽のろ過装置はその地面の作用を再現しているので、水を完全にキレイに出来る。
だから水換えをしなくてもいいんだ』
ショックでした。
ただただショックで、水換えをしなくていい魔法のような飼育法があるなんて、にわかには信じられませんでした。
しかし職員は水換えしないで川魚を飼っていると言います。
信じました。
でもすぐにそれを家では応用できないことも知っていました。
市販の上部ろ過装置の強度では、砂利のような重いものを詰め込めば壊れてしまうし、それを乗せる水槽だって無事では済まないかも知れません。
初めて知った無換水ろ過でしたが、それを実践するのはまだ先のことです。