洞爺湖で「ザリガニフォーラム」

外来のザリガニ駆除めぐり討論 洞爺湖でフォーラム(北海道新聞1/14)

洞爺湖町で「ザリガニフォーラム」を開かれたそうな。
テーマはウチダザリガニ(特定外来生物)だそうで、地域住民らへ生態系などについて理解を深めたんだとか。

ウチダザリガニはアメリカザリガニと同じ北米原産ですが、アメリカザリガニよりも寒い地域のザリガニなのよね。ニホンザリガニの棲む地域にも適用すると。
またその生息に適した地域などはアメリカザリガニ以上にニホンザリガニと被る部分があり、おまけに成長はニホンザリガニと違って早めなのでもう大変なわけですよ。

しかし昔はそこまで考えずに導入してしまった。
んで気がついたらもうアチコチに繁殖拡大してしまっていてニホンザリガニの絶滅までささやかれるほどになってまい、もはやウチダザリガニを完全に駆除することは不可能な状況と言えるでしょう。
でもだからといって諦めることは違うし、またこれからウチダザリガニに限らず安易に放流してこれ以上自然を人のエゴで変えることもしてはいけない。
その為の教育と言いますか知識の浸透はやはり必要なのだと思います。

具体的に言えばあれですよ、基本的に飼育種の放流は絶対ダメ。

とりあえず改良品種は言うまでもない、自然にいない生き物を放流するのは自然破壊でしかないからね。
身近な例でいえばヒメダカや金魚や錦鯉なんかがそうね。
これらは改良品種で野に放つのは論外。

また外来種も放流NG、本来その地域にいない生き物は放流してはいけません。
一部では「自然が戻るのだから良いことだ」というトンデモ発言をする人もおりますが、仮にブラックバスなどの北米の生き物を放って自然を手に入れたとしても、それは日本の自然を取り戻すことではなく北米の自然を日本に再現しただけのこと。
まぁ近頃はブラックバスの密放流などをする人が表立ってこのような自己弁護をするのは見なくなりましたが、一部の自称アクアリストが無責任な密放流をする理由にこのようなことを上げることがあるのが哀しいですな。

最後に在来種、これも飼育している個体は放流してはいけないんです。
生物と言うのは同種であってもわずかに地域差があり、そのわずかな差こそが貴重な財産であるわけです。
だからニホンメダカが在来種だからとお店で買って繁殖させて放流しても意味がない、その地域のニホンメダカとは限らないからね。
また近頃あちこちで流行りらしいホタルの放流も、業者から買ってやるならば単なる自然破壊でしかない。

ということで、もし放流しても良いケースがあるならば、その地域に棲息している生き物を捕獲し飼育繁殖した上で元の地域に還してあげる、それぐらいしかないわけです。
まぁ昔はその辺りの意識などが広まっていなかったのである意味仕方ないとしても、現在ではそういう知識はネットにもたくさん転がっているわけでして、飼育者や自然に関わる人たちはその辺りをしっかりと理解しなくてはいけないなぁと思いますですぞい。

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