ウィルコムは既に脱インセンティブちっくらしい

【キーパーソン・インタビュー】 ウィルコム新社長に就任した喜久川氏に聞く(ケータイWatch12/12)

ケータイWatchにウィルコムの喜久川社長のインタビュー記事が載ってはる。
興味深いことがモリモリあるので、勝手に要約して紹介してみようかと思っております。

個人的に一番気になったのは以下のやり取りです。
ケータイWatch「ウィルコムはインセンティブモデルから脱却したとも思えるのですが」
喜久川社長「完全にそうです。W-SIMもそれを実現する仕組みの1つ。音声通話定額を中心に据え、ARPUが4,000円程度でも黒字化していますが、これはきっちりとした値付けを行なうことが基本。インセンティブ部分を利用料に反映させているのです。端末価格0円という方法は、どこかで破綻するのではないでしょうか。

インセンティブがかなり少ないのは知っていましたが、ここまでの発言をしたことには驚きです。
まぁ実際には販売店には少ないながらもインセがウィルコムから支払われますが、健全な販売価格にすることで携帯キャリアのようなインセに頼りすぎた販売方法からは脱却した、ということなのでしょう。
ウィルコムストア


喜久川社長「市場の競争環境はMNP開始で大きく変化しました。PHSは対象外ですがやはり影響はあります。」
ケータイWatch「10月、11月の純増数を見ると前月より下がっていますが」
喜久川社長「MNPの影響で新規契約は10~15%落ちていますが、他社がMNP絡みで非常に大きな宣伝、販促コストを出しているだろう環境下で純減ではなく純増となったのは当社の体質が強固になってきたのかなと。」

まぁ正直影響がないわけではないでしょう。というか、様子見している人がけっこうおる気がする。
まぁ何にしても、この年末年始の新規ユーザー獲得が各キャリアに大きな影響を与えるものとおらは思っています。

喜久川社長「ウィルコムの通話定額サービスは注釈が2つだけ、その1つ「ウィルコム間の通話が対象」はもっとわかりやすくするために「070であれば定額」ということにしました。他社PHSも通話定額の対象になりユーザーは「相手が070なら定額」と非常にわかりやすいと思います。
もう1点の「2時間45分」はよく誤解される点ではあります。
ソフトバンクモバイルさんの通話定額サービスでは利用が集中する21時~翌1時までが定額の範囲外。これはネットワークの負荷が原因と思われますが、ウィルコムにはその点の問題がありません。
時間制限を設けているのはウィルコム端末が盗聴器代わりに使われることを防ぐ為です。実際には3時間の通話はあまりありませんし、一度切ってすぐかけ直せば良いのですから利便性は損なわれません。時間制限は『社会のため』という形です。」

まぁあれだ、連続何時間でも通話できるようにしちゃうと、誰かの家に充電器つきでしのばせて通話状態にして盗聴する人が出るかも知れないから、っていうことよね。
ソフトバンクのような「音声定額だけどホントは完全定額できないので制限します」とは意味が違うと、そういうこってす。

ケータイWatch「最近はW-SIM対応機種が充実してきましたね。」
喜久川社長「比較的早く良い物ができるということで、この時期に集中してきたのでしょう。スタンダード機についても新機種は開発中、リリース時期についてはまだ申し上げられませんが、さほどお待たせすることはないと思います。」

普通の折りたたみケータイよったW-SIMも出るってことかな、期待したいですな。

喜久川社長「赤外線機能は搭載する可能性は高いですが、FeliCaはまだ何も決定していません。 」
まぁあればうれしいぐらいに思いますが、赤外線機能になれてしまっている携帯ユーザーには訴求できる要素ですな。個人的にはお財布ケータイはまだいらん。

ケータイWatch「ソフトバンクモバイルが割賦販売を導入しましたが、似たような販売体系を導入する考えは?」
喜久川社長「販売店さんの作業が繁雑になるなどのデメリットがある。また機種変更が自由にできるという商慣習がある中で中途解約での違約金(支払い残高の請求)が受け入れられるかどうかという点もあります。ただ割賦販売そのものは否定しない。」

分割払いは悪くはないと思うが、ソフトバンクモバイルのは分割払いにかこつけたユーザー軽視の金集めシステムでしかないとおらは思う。
でも偉い人はなかなかそうも言えないのかも知れませんね、と勝手に妄想。

喜久川社長「個人的にもWeb系のニュースはよく見ています。ウィルコムユーザーもよくそういったサイトを見ているのでしょう。ニュースだけではなく、さまざまな意見や要望を見ていますが、苦言はよく拝見しています。これは我々にとって非常に重要な情報で、感謝していますし、これからも我々の事業に対して、厳しい意見をいただければと思います。」
あい、また勝手にいろいろ言わせてください。そしてウィルコムの中の人も誰か覗きに来てくださるとうれしいです。

今回の記事はかなりのボリュームで、長文好きのおいらでもお腹いっぱいです。内容も興味深いモノばかり。
新しい端末にももちろん期待していますので、ウィルコムの中の人やメーカーの中の人もがんばって下さいね。

▼参考リンク▼
10月の携帯・PHS出荷数、PHSにブレーキ(ケータイWatch12/12)
▼宣伝リンク▼
ウィルコムストア

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