速度計測アプリで速度が出ない理由が接続点の帯域かどうかを確認する方法

本日、久しぶりに自分のmineoA回線を速度計測してみました。

使用したのは速度計測アプリの「Speedtest.net」と「RBB TODAY SPEED TEST」ですが、昼間に青森県階上町の登山口付近で10時頃に計測した結果が以下の通り。

Speedtest.net…1回目 上り13.92Mbps 下り34.59Mbps 2回目 上り37.62Mbps 下り12.49Mbps
RBB TODAY…1回目 上り11.08Mbps 下り10.37Mbps 2回目 上り14.37Mbps 下り9.60Mbps

はい、Speedtest.netの方がRBB TODAYよりも無駄に数値がいいですが、Speedtest.netの方が速度が速いと無駄に多くのデータ通信を行うことで大容量ファイルをやり取りした状態での速度に近い状態を作り出す仕様なので、つまり大容量ファイルのDLよくするような人の体感速度実感に近い結果が出る仕様なので、おらのようにそんな使い方をしない人には実感を伴わない結果ですね。
だからお外でのスマホでは小さいファイルのやり取りしかしない(動画も一括DLではない)ようなおらの実感からすれば、RBB TODAYの方が正しい数値なんですよね。

んでmineoスイッチONでも計測もしてみた。だいぶ倍率高いがプレミアムコースの第2弾トライアルがもし当たった時のためのデータ取りです。

Speedtest.net(mineoスイッチON状態)…1回目 上り0.22Mbps 下り0.27Mbps 2回目 上り0.21Mbps 下り0.15Mbps
RBB TODAY(mineoスイッチON状態)…1回目 上り0.42Mbps 下り0.35Mbps 2回目 上り0.42Mbps 下り0.40Mbps

はい、これも興味深いですね。
スイッチONの理論最大速度200kbpsに対してのこの結果ですが、やりとりするデータ量を見ているとやはりSpeedtest.netの方がRBB TODAYより多いようでして、それはつまりSpeedtest.netの方が計測に時間が掛かっていることも意味しており、んでmineoは実はこっそりバーストモード相当の機能を実装済みでしてね(スタッフのTwitterで発言してた)…
はい、おらのように情報を精査し考察してニヤニヤする性癖のある人はもうお分かりですね。

Speedtest.netは計測に使用するファイルが大きい(=時間が掛かる)ためにバーストモードでの効果が薄れてしまい、RBB TODAYは小さいためにバーストモードの効果がハッキリ出た、そういうことです。画像をOFF出来るブラウザを使ってスイッチOFFでサイトを表示させるとかすれば、快適にテキスト読めちゃいそうね。

と、このような結果が出てきました。

んでここで前々から思っていたことを検証したいと思います。ここまで無駄に長い前フリでした。

速度計測アプリの結果から速度が出ない理由がどこにあるか、接続点の帯域が原因なのかを確認する方法を模索します!!

これうまく理論付け出来たら、MVNO回線で速度が出ない時にMVNOが悪いのかMNOが悪いのか、あるいはそれ以外なのかが分かっちゃうよって話。久しぶりの更新なのに無駄に壮大な計画だなぁ。長文注意。

 
 
さて、いつもなら答えを出してから説明をダラダラ続けるのですが、今回は最後まで引っ張ります。待てない人は最後までスクロールして下さい。

まずはMVNOの速度がどのように決まるのかから考えましょう。

MVNOの速度は端末~利用するサービス(Webサイトやアプリ)のサーバーまでの全経路の最も速度が遅い箇所で決まります。いわゆるボトルネックですな。

つまり「端末~基地局~地上のMNO側ネットワーク~接続点~MVNOのネットワーク~インターネット~利用するサービスのサーバー」、この中の一番速度が遅い部分が実際に利用する際の速度になるって話。参考になるのはこの辺りかな→MVNOの深イイ話:「スピードテスト」にどれだけ意味があるのか? (1/3) – ITmedia Mobile

「端末」が原因の場合には何らかの理由でエラーするとか安定を欠いているとか、「基地局」の場合は多くの場合は収容数が多すぎて速度が出ていない状態、「地上のMNO側ネットワーク」は障害発生など(ここが利用者増で影響受けるのはあけおめや災害時ぐらいだべね)、「接続点」はお馴染み帯域の太さの問題、「MVNOのネットワーク」はMVNOの内部ネットワークなどの障害とか、「インターネット」はもうネット全体のトラフィックやエラーなどなど、「利用するサービスのサーバー」はそのサービスを置いてあるサーバーの障害だったり単純に能力を超えるアクセスがあったり、とかとか、これら全てが速度が出ない原因になる可能性はあります。特に影響が出やすいのは「基地局」「接続点」「利用するサービスのサーバー」、かな。

でもなぜかネットでは『MVNOの速度は全て接続点の帯域の太さで決まる』と言わんばかりの接続点だけが諸悪の元凶だ、みたいな論調ですよね。

その理由は幾つもあると思います。
モバイルに興味が無く自分で考えない人が安易にアフィリエイト等のためにサイトやブログを作ることも一因でしょう…元々アフィリエイトってのは各種コンテンツありきでその内容に則したアフィリエイト広告を貼るはずなんですが、近頃アフィリエイトのためにコンテンツを作る人だらけですから…コピペも多いしね。
でもそれ以上に問題なのは、MVNOユーザーが速度が出ない原因を特定しづらい事にあります。

まぁとは言っても、正しい知識を正しく理解している人はある程度分かるんですけどね。

例えば同じMVNOユーザーで地域問わずで遅い場合…それもある程度の遅い速度で頭打ちになっている場合、これはMVNO側に問題がある可能性が高いです。
逆にユーザーの地域によって速度の差が著しい場合には、MNO側、特に基地局に原因がある可能性が濃厚です。
また同じエリアで時間帯問わずでずーっと速度が出ない場合には、端末不具合もしくは基地局にユーザーが殺到している可能性を考えるべきですし、特定のサービス(サイト、アプリなど)で速度が出ない場合にはそのサーバーを疑うべきです。

でも多くのユーザーは「MVNOで速度が出ない→速度が出ているユーザーもいるらしい→でも自分は出ていないから接続点が細いからだ!」という思考に陥るようで、マイネ王
これを何とか変えたいという思いが前々からあります。だって損じゃない、事実を知らずに声高らかに勘違い発言して、当人も損だし周りの人も損してますよ。

でも全てのポイントでの状況を把握することは出来ません。それぞれ管理元がいて、そこが情報開示するとは限らないですからね…真っ当なところは障害とかの情報を真っ先に教えてくれますが、過去には障害情報をなかなか開示しないキャリアもありましたから…どことは言いませんが(バレバレ)。

そこでちょっと考えた。

何が分かればいいですかね?

それは「基地局」「接続点」「利用するサービスのサーバー」ですが、実は「基地局」「利用するサービスのサーバー」には確認する方法って無くはないんですよ。

「基地局」については複数の端末で確認すればいいんです。
MNO本家であろうがその網を利用しているMVNOであろうが、同じエリアにいれば基地局は共通ですからね。3~4台で速度計測するなり、ちょっとYoutube見るなりして同じような感じならほぼ基地局アウトです。まぁMNOネットワークの障害の可能性もあるわけですが、そことの見分け方は地域が違っても速度でないかどうかなのでネットを探せば分かると思います。

「利用するサービスのサーバー」についてはもう前述している通り、閲覧しているサイトを変えてみるなり、違うアプリを使って見るなりして差があれば、速度が遅いサイトなりアプリなりの入っているサーバーがアウトってことです。…ちょっと余談ですが、このサーバーの話を正確に理解すれば恐ろしい現実に気が付きます。速度計測アプリも計測関係のサーバーが混んでいれば、実は回線の速度ではなくサーバーが遅延している結果を表示するだけなんですよ。回線の速度計測してないじゃん!ってね。恐ろしいのでハッキリとは言えませんが。

これら2つは今でも何とかおぼろげながら確認出来ますが、問題は接続点です。とりあえず接続点が混んでいるかどうか、それだけ分かればいいんです。
混んでいればそこが問題で、その場合はたいていユーザーに対する帯域が足らないってことですからね。
では混んでいなければ? 接続点の問題じゃないってことです。
あら? なら接続点が混んでいるかどうかだけ分かればいいってことよね。

じゃあ何か方法はないか?

って考えた時、というかもう既に前から考えていた、気付いていた。mineoではそれが出来るってことを。

でもそれは私の中では当然の帰結で検証するまでもない事実でしか無く、そんなことのために無駄に速度計測アプリを使いまくってパケットを浪費したくはなかったんです。速度計測なんてそんな頻繁にしても意味ないからね。
またその為にはちょこっちmineoに確認しなければいけないこともあったし、その上である現象を確認しなくてはならず、その現象に巡り会える保障がなかったのが今回の話を記事に出来なかった理由です。

さて、ではその方法の種明かしの前に、まだ少し引っ張ります(長文書きたいだけ)。

さて、そろそろ勘の良い人は気付き始めるでしょうね。

Speedtest.netでもRBB TODAYでも、スイッチ使っていない時には上りも下りも速度出ています。まぁ当り前ですよね。帯域が混めば速度が低下します。
スイッチONならバースト効果などで数値があれするにしても、それでも概ね200kbpsぐらい出ています。まぁ当り前ですよね、混んでないんですから。
って思ったら大間違い!

既に書いてある通り、ボトルネックで速度は経路上の一番遅い部分になっちゃうんですよ。
つまりmineoスイッチONの状態ではmineoが管理できる部分で速度制限かけているんですよ。社内ネットワークなのかな?具体的にどこかは知りませんが、とにかく接続点からインターネットまでの間のどこかで速度制限しているわけです。
だから正確には混雑していないから200kbps出ているのではなく、200kbpsがボトルネックになる、つまり経路上で最も遅いからその速度になるわけです。
ここで混同してはいけないのは、これはあくまでスイッチONの状態での話であって、OFFの状態で200kbpsあるいはそれ以下になってもONがどうかではないということ。
そして帯域へのトラフィック増での遅延がどういう風にON/OFFに関わってくるのかを正確に把握しなくては判断ができない部分が残っているということも言えます。つまり混雑時にスイッチONとスイッチOFFで速度への影響に優遇とかがあるかどうか、です。

↑ここです、これはmineoに確認するしかない部分です。
まぁ実はマイネ王で以前にはスイッチOFFの方を優遇しているという発言があり、最近の発言では「もう優遇はどっちもしていない」という発言があったんですね。その辺りをちゃんと確認しないとマズイんですよ、おらの確認法が正しいかどうかには。

だから12時半過ぎにmineoにチャットで問い合わせました。
対応してくれた人は「確認しますので少々お待ちいただけますか」と答え、数分間待つことに。
その結果「現在どちらかを優遇することはしておらず、スイッチONでも速度落ちます!」みたいな回答を得られました。
そうです、スイッチがONでもOFFでも、帯域混んでいれば影響出るんだってよ。

さて…ここで1つ伝えていなかったことがあります。実は12時30分頃にもRBB TODAYで速度計測していました。チャットで問い合わせる前です。というか望む結果が得られたので、問い合わせたんですよ。以下がそれ。

RBB TODAY…1回目 上り9.91Mbps 下り0.44Mbps 2回目 上り5.98Mbps 下り0.40Mbps
RBB TODAY(mineoスイッチON状態)…1回目 上り0.36Mbps 下り0.41Mbps 2回目 上り0.51Mbps 下り0.28Mbps

はい、チャットの結果を踏まえるとどう見えますか?

スイッチOFFで下りの速度がスイッチONぐらいしか出ていない。
でも帯域が混雑しているならば、スイッチONでも影響が出ているはず。
しかしながらその数値は、10時頃に計測した結果と変わらず速度低下は認められない。
スイッチONの速度に影響が出ていないってことは、少なくとも接続点においてスイッチOFFも速度低下していない。
となりますよね?

はい、これです。この比較が接続点が速度が出ない原因かどうかの判断基準です。
つまりこの時点で速度が出ない原因の最重要容疑者は「基地局」「利用するサービスのサーバー」の2つ、あるいは両方に絞りこまれました。まぁ他が原因のこともあるけどね。

とここで、更に追加実験をしました。そして面白い結果が出てくれました。

ゲオチャンネルで動画見ました。画質は普通。どの程度の速度必要かは分からんが、下り0.4Mbpsじゃあスムーズな再生なんて出来ないべな。
でも出来たんですよ、途切れることもなく止まることもなく普通に再生が。30分ぐらい再生し続けたかな。
とすると、速度計測アプリの使用しているサーバー自体にも遅延が発生していた可能性が高いということです。

↑私はですね、是非ともこの結果が欲しかった。
何故なら速度計測アプリの結果を出して鬼の首を取ったように「これが正しいんだ!」って言う人が多すぎだから。
でもそもそもその計測用のサーバー自体が遅延している可能性を考えないとね。マイネ王では速度計測アプリを使うと帯域圧迫するとか言う考えが広まっているけれど、家庭のWi-Fiじゃあるまいし最大100MB程度のファイルのやり取りでダウンしそうになる通信事業者なんておらんよ。
でも速度計測アプリのサーバーは影響受けるかもね。でっかい会社の運営しているサービスならばそれなりにお金かけたサーバーで運用しているから平気かもしれないが、そこまでじゃない計測サーバーだとさ、みんなで速度計測したらどうなるかしらね。

というダークな発想で今までひたすらこの悪魔の結果が出そろう可能性がある舞台を待ち構えていたんですよ。性格悪くてごめんね。でも表裏無くカミングアウトしちゃうので許さなくてもいいから諦めてね。たまたま初回のトライで望む結果が出てきてパケットの無駄遣いしなくて済んでちょっとうれしい。

ということで、接続点が混んでいるかどうかの確認のための材料をまとめましょう。

(1)接続点が混んでいる時は、同じサービスを利用している人なら地域問わずで影響が出る。
(2)接続点が混んでいる時は、どのサイトを見てもどのアプリを利用しても影響が出る。
(3)接続点が混んでいる時は、mineoスイッチがOFFはもちろん、ONでも影響が出る。

てことはだ、次の3点をクリアした時に接続点が原因と言ってもいいわけです。

条件1…同じ時間に別に地域で速度が出ていると言う人がいない
条件2…違うサイトやアプリを利用しても速度が出ない
条件3…mineoスイッチをONで速度が200kbpsに明らかに届かない

↑長々とした説明で引っ張りまくりましたが、これが接続点が混んでいるかどうかの確認方法です。

これはmineoの通常コースだけでなくプレミアムコースにも当てはまるはずですし、またmineo以外でも速度制限アプリを提供しているMVNOなら同じだと思います。まぁ使いすぎで速度制限食らっても同じようなもんですが。

ということで、mineoで速度が出ない場合には、安易に「mineoの怠慢だ!!」とか吠える前に、「マイネ王で『今速度ちゃんと出てる人いる?』と訊く」「違うサイトやアプリを使ってみる」「mineoスイッチONで速度がどうか調べる」を試してみて、それでもアウトだったら罵詈雑言悪言の極地、悪魔も泣きながらちっこ漏らして神様に助けを求めるような酷い言葉を言っていいと思います。でも言っちゃダメ。

コメントを残す

%d