「障害物競争」を『興味走』に改名…その「障害」はどこに存在するのだろうね?

障害は差別的意味? – 難聴気楽【難聴でも気楽にいこう♪】
「言葉狩り」も大概にしないとただのギャグである
「障害物競争」が「興味走」に?名称変更相次ぎネットで波紋 – ライブドアニュース
運動会の「障害物競走」が「興味走」に変更! 「障害」の言葉狩りが影響? | ゴゴ通信 (いま話題のニュースサイト!)

近頃難聴気楽【難聴でも気楽にいこう♪】というブログさんを覗いています。
AA盛り込む辺りは趣味ではないのですが、他のBライフ系ブログさんにありがちな記事のネタを無理して作っている感じが無くって、勝手に気に入っております。
そこで知ったことなんですが、「障害物競争」を『興味走』と名称変更している学校があるんだそうな。
んでまずは一言。

アホか?

「興味走」とかいう意味不明なネーミングセンスは命名者自身が恥ずかしい思いをすればいいだけなので置いといて、なんで「障害物」=「障害者」と受け取ったんだ?
障害物競争とは言うまでもなく、コース上にネットだとか平均台だとかの障害物を配して普通に真っ直ぐには走り抜けられないようにしていて、そこで競争をするってことだべ。
「障害物競争」という言葉の中には『障害』という文字は含まれているが、『障害者』という意味は微塵も含まれていないことは明白。にも関わらず「障害」という文字に過剰反応して『障害者に配慮する』みたいな過剰な思い込みでこんなことするのはナンセンスなだけでなく、むしろその事自体が差別行為ですよ。

それを言うんであれば、自動車の障害物検知のレーダーとかも障害者差別だから「興味レーダー」に名称統一、説明文にも「障害物」とは一切記述せず「興味深い物体」と書き記すべきだし、ゲゲゲの鬼太郎の目玉おやじも視覚障害者を連想するとか言ってモザイク入れないとダメってことになるべさね。
でもんなわけない。

第一ね、「障害物競争」に障害者差別発言を感じる障害者の人はまずいないですよ。うちの子は障害者の区分だけど、こんな単語気にするはずもない。

 
んでね、うちはね、障害者手帳持ちではないが、交通事故の後遺障害もちなんです。
交通事故の後遺症の頚椎ヘルニアで、首~左肩の痛み、左肘~左手薬指の半分から小指にかけての痺れ(これは常時)、左腕の痛みと感覚喪失(痛みどころか触覚も何も無くなることあって困る)、左わき腹の神経痛、左膝が抜ける(力が入らない)、事故後に別件で痛めた左胸と左足首の痛みだけが残る、という後遺症が残っており痛みが酷すぎて神経の薬無しではトイレに立つことも出来ないほどの激痛に襲われたりします。(まぁそれ以外にもあるけどね)
んでその為に場合によっては説明しないといけないのですが(例えばある行動をすることが出来ないんですよ、動かないとかそれすると発作出て全く動かなくなるとか)、それをすると「かわいそう」と言われ、変に手を貸そうとする人もたまにおるのよ。

でもね、大きなお世話。

自分でやれることをやれないと決めつけて手を貸されるのってさ、正直不愉快なのよ。当人は親切心かもしれないけれど、こっちからすればバカにしているようにしか思えない。どうしても出来ない場合は「助けてください」ってお願いするから、それまで放っておいてOK。
ってこれ、別に普通でしょ?
自称普通の人も自分で出来ることは自分でやるし、出来ないことはお願いしたりするでしょ。背が低い人が高いところの物を取れない時に背の高い人にお願いする、荷物が重すぎて一人で運べないから手助けを頼む、自分には操作がわからない時には分かる人に教えてもらう。
それと同じなんですよ。障害って割りと。
人それぞれで出来ることと出来ないことがあって、ただ国の区分上、お金なりサービスなりの支援が必要な場合に障害者手帳なりが交付され、そこまで出ない場合には自身もしくは周りの人でなんとかしろってだけの話、それが障害者や障害持ち。

だからね、こんな「障害物競争」なんかに過剰反応する人はね、障害者を哀れな人と思って見下している自称普通の人なんだと思います。

んでね、残念なことに、人は他人を理解できないんですよ。完璧には。
しかも自分の経験しかほんとうの意味では理解できない。実感できないと言い換えてもいい。
だから交通事故を喰らった私に対してこんなことを断言する人がいるんですよ。
「後ろからの追突なんてちゃんとミラー確認していれば衝突前に自分で車を前に移動するなりして被害を軽減できる」
ってね。
いや、無理無理。
おらの場合、後ろに並んでいた車を左右に蹴散らして突っ込んできたのよ。後ろの車で加害車両がまず見えないし、そんな猛スピードで突っ込んでくる車、見えた時にはもうぶつかってます。
でもこれを説明しても「いや、俺なら出来る」って言う人いました。理解力がないのか自己評価が高いのかただのアホなのか知りませんが、当人置いてけぼりで自分の考えのみの人。
程度の差はあれ、実際体験している人じゃない人にはそういう部分があるんですよ。
だから自分が、あるいは周囲に障害者がいない人は本当の意味で障害者を理解出来るはずがない。
とするならば、傍から見て健常者が勝手に「かわいそうだ」「差別だ」と決めつけるのではなく、障害者にどう思うか、どう感じるかを聞いて意見を汲み取るべきだろう。
でもそのようなプロセスが取られたとはちょっと思えない今回の「興味走」改名。

『境界のないセカイ』打ち切り マンガボックス樹林編集長が公式コメント – ITmedia eBook USER

↑んでおいら、今回のはなんかこれを思い浮かべた。
ある漫画が打ち切りになったのだが、その理由が性的マイノリティの個人・団体からのクレームがくることを出版社が懸念したためらしいが、そういう団体からは「この作品に問題があるとは思えない、むしろそのようなことが差別につながる」みたいな発言が出ているのよね。

まぁ確かに、中にはそれを差別みたいにいう人もいるでしょうさ。
でもそういう一部の過剰反応する人の為に全体に影響をあたえるのはいかがかと思うのです。

今回の件もそれと同じで、もしかしたら一部の人が(当人が意識できない)身勝手な優しさでクレームを入れ、クレームに過剰反応した学校側がアホネーミングに変更したのかも知れませんが、だったらアンケートでもとればよかったのよ。「障害物競争は障害者蔑視発言だと思いますか?」ってね。それで思うと答えた人は小学校から国語やり直す方いい。

障害者かどうかは国などの線引きで専門家の判断で決められることだけれども、健常者と障害者の差って意外にそれほどなかったりもするのよ。全てとは言わんが。
その辺りを健常者が理解できない、理解する機会もなければ理解する気もない、そういう健常者の認識の中にこそ本当の障害があるのではないかと、昔から思ってやみません。

あぁ、そうそう、難聴気楽【難聴でも気楽にいこう♪】さんではそういう健常者の中に存在するであろう障害を垣間見れる記事もあって、個人的にはオススメです。人によっては不愉快だろうけど、不愉快に思う人は後ろめたい何かがあるんだすよきっと。

1件のコメント

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    ブログ読んでる内に…ファンになってましたヾ(´▽`*;)
    なんかこう純粋な優しさを感じたんです。
    少し冷静さを取り戻せた気がします
    今の私は、思い足枷が足のみならずなんかもう両足両腕にはめられてるんじゃないかと思うぐらい心だけじゃなくて体までしんどくて…。

    りうかさんも日々、苦労や悩みお持ちだと思うのですが相談とまで言わないので私の話聞いてもらえたりしませんか?

    耳を傾けて頂けるだけで有難いです
    お返事を本当に心から待ってます。
    ご迷惑ならコメント事私のことも消してください。すみません。

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