その機能、ケータイに必要?
近頃のケータイにはいろんな機能が詰め込まれています。
メールやネットは当たり前、デジカメに音楽プレイヤーにワンセグとその多機能ぶりは止まるところを知らない状態です。
肩から掛けるデカイラジカセのようなショルダーフォンを見て「すげぇ(゚д゚!」と思っていた私のような世代にとってはもはや夢のような存在であり、本当にすごい時代になったものだとただただ感心するばかりです。
でもちょっと待ってください、
ケータイの機能って必要なものばかりでしょうか?
もしかして使わない機能も詰め込まれてはいないでしょうか?
まず「ケータイに必要な機能」とは何でしょうか?
今のケータイに必要な最小限の機能とは、通話とメールでしょう。
ケータイは通話が出来て当たり前、特に音声端末と呼ばれる存在は通話できなければその存在意義を失ってしまいます。
ということで、通話こそがケータイに最も必要な機能と言えます。当たり前過ぎますが。
まぁメールについては無くても困らない人たちもおりますが、近頃ではケータイを持っている人のほとんどが使っている機能とも言えますので必要な機能なのでしょう。
では他のネット閲覧やデジカメや音楽プレイヤーやワンセグはどうでしょうか?
ネット閲覧、特にフルブラウザが搭載されていると世界が広がります。これは大げさな表現などではなく、実際に出先の様々な場所でネット閲覧できることはとてもとても便利なことです。
がしかし、ネット閲覧は必須ではない。メール以上に無くても困らない人がいるぐらいです。
また連絡手段に直結するメールと違い、ある種の自由度のあるネットは使い手の積極性をより求める機能です。
そのような意味を踏まえると、ネット閲覧は必ずしも必要な機能とは言えないでしょう。
デジカメはどうかと言うと、ケータイにデジカメがあると正直便利です。
思いがけずに出会った風景を写真に収めメールで送る、正に今時のケータイの醍醐味の部分でもあります。
ところがデジカメがあると困るケースもあるわけで、またそんなに写真が好きならデジカメを持ち歩けば良いとも言え、必ずしもなくてはならない機能ではありません。
これが音楽プレイヤーやワンセグになるともっと必要性がなくなってきます、もはや個人の好みの問題だからです。
もちろんこれらの機能をケータイを選ぶ時の必須項目としている人もいるでしょうが、ケータイの全てにそれらの機能が必要なわけではありません。
まぁ有ったら有ったで使ってみようと思う人もいるでしょうが、その機能を使う気すらない人にとっては単に端末価格を高くするだけの疫病神とも見て取れます。
そういう意味では音楽プレイヤーもワンセグも有れば有ったでいいが必要ではない機能なのです。
このように機能を突き詰めていけば、通話とメール以外は必要まではいかないあれば便利な機能ばかりだと言えます。
では逆に、必要じゃないどころか不要な機能は存在するのでしょうか?
と言うとそれはさすがにありません、まったく完全に不要な機能はさすがにケータイには搭載されません。
でもほぼ不要だろうという機能は存在しています。
その代表選手はドコモの「プッシュトーク」です。
プッシュトークは無線のトランシーバーのような一度に片方しか話すことが出来ない音声通信手段です。
ドコモは当初「音声定額にはこれで対抗できたぞ!」と言わんばかりに自信マンマンで投入しましたが、実際にはドコモユーザーにもほとんど使われていない機能です。
しかしその機能は現在もひっそりと搭載されています、存在すら知らない人もおるでしょう。
このようにケータイの機能の中には、ほぼ不要な機能も存在しているのです。
以上のように、ケータイの機能には「必要な機能」もあれば「必要ではないがあったら便利な機能」もあれば「必要ではないというかほぼ不必要な機能」まで様々あります。
しかしこれら全てに共通することがあります。
機能を搭載するほど端末の値段は高くなっていく、ということです。
機能を絞ることで端末価格が安くなった例が、ウィルコムの「nico.」です。
nico.は通話とメールのみ可能、ネットも見れないしデジカメもない。でもその代わり値引無しの実売価格でも1万円しない低価格で提供されています。
これはauの「簡単ケータイS」などにも言えることであり、ユーザーニーズが許せばこういった低廉でシンプルな端末も許されるわけです。
逆に多くの機能を詰め込んだ端末は当然高くなり、端末によっては原価6万円や8万円ということもあります。
今まではこれらの高い端末も原価より安く売られており、その差額分をこっそりケータイ料金から徴収していたわけです。いわゆるインセンティブ(販売奨励金)方式です。
しかし今後はその内訳がより明確になる傾向にあり、ユーザーは従来よりも端末価格に沿った支払いをしなくてはならなくなりそうです。
今後は自分に必要な機能を含んだ端末を選ぶか、それともより高いお金を払ってでもとにかく何でも出来る端末を選ぶのか、そういう選択肢もユーザーには迫られることになるかも知れませんね。