10月のケータイ純増数、ソフトバンクがトップ、イー・モバイルが10万超の純増

事業者純増数累計
NTTドコモ+3万27005396万9600
au+4万67003049万8400
ソフトバンク+11万84001975万1600
ウィルコム-2万2700456万3800
イー・モバイル+10万250091万4200
総計+27万75001億0969万7600
10月の携帯・PHS事業者別契約数(電気通信事業者協会)
10月の携帯・PHS契約者数、イー・モバイルが10万件の純増に(ケータイWatch)
イー・モバイルが10万超の純増、ソフトバンクは1年半連続首位──10月契約数(ITmedia+Dモバイル11/10)

10月のケータイ契約者数が発表されました。
特にヤバイと言われまくっているあの2キャリアが暴れまくった10月のケータイ純増数、いろんな意味でニヤニヤしながらみていきたいと思います。

今回の純増トップもソフトバンクモバイル、これで18ヶ月連続純増トップです。
そしてなんとイー・モバイルが純増2位!しかも10万超でドコモやauを大きく引き離してソフトバンクのすぐ後ろまでくると言う急展開、そしてウィルコムは予想通りの純減。
だがやはり、内情はそれぞれいろいろあるようで…

まずは1年半純増トップを維持しつづけたソフトバンクから。
今回も純増トップですが、前回同様に東京が7割とかなりのけん引役になっているようです。それ以外の地域でも都市部が強く、東北や北陸などでは他キャリアとほぼ差が無いように見えます。
ただYahoo!ケータイの加入者率が前回よりも増えているわけですが、これが通話無料だけを目的としたメインケータイとしての加入が増えているためなのか、それとも契約時の端末最安条件(ホワイトプラン+Wホワイト+Yahoo!ケータイ加入)で購入して解除を忘れている人が多いのか、その辺りの判断に迷うところです。
まぁいずれにしても、法人や個人での契約が多いことは間違いないのでしょう。

このことを受けてソフトバンクではまた大々的に宣伝してくることが予想できるわけですが、しかしそれはソフトバンクが存続する為の最低条件でしかなく、また依然として好転しないARPUの減少やソフトバンク携帯事業自体の減収減益、さらには漏れ聞こえてくる資金繰りの悪化と見られる行動なども加味すれば、もはやホワイトプランがソフトバンクの重荷となってきているようにも思われます。
元が健全なプランであればよかったのでしょうが、ここまでくれば大幅改変、しかもソフトバンクだからいきなり強制的に、ということもありうるかも知れません。
事実として、現状もあちこち細かい部分に関しては、1年前後でのサービス内容改定というありえない手段を行なっております。通常であればそれほど短いスパンで改定するには正統な理由があるべきであり、それも開示しないままに1年程度で改定するのであれば、それは本来キャンペーンとせねばならないサービス内容と言えます。
これらのソフトバンクビジネスとも称される問題点を含むやり方が今後も続くかどうか、そしてもし破綻を迎えたならばユーザーに負担を強いらずに済ませられるかどうか、その辺りが気になってならないわけです。

まぁあれだ、もしソフトバンクがコケたら、割賦販売は特別割引無しでの支払いもあり得ると覚悟しておく方が良いです(まぁどのキャリアでもそうだけどね)。中には「ソフトバンクの契約違反だからユーザーから割引を取ることはできない」と言っている人もおりますが、もしそれを強いるならば誰も潰れた会社など買わないんですよ。良くて折半、まぁ普通に考えればある程度減額+料金プラン自体の改定、ってとこじゃないですかね。潰れたなら前提なので、潰れる=プラン等に無理があると考えるのが自然なんですよ。と毒吐いておこう。

今月初の純増数2位となったイー・モバイル、なんと10万2500もの純増を記録しております。
リンク先記事等によると「PCとのセット販売が好調、データ通信端末とスマートフォンが伸びた」とありますが、これはおそらく事実でしょう。既にエリアとなっている都市部で起こっている現象だと思われます。
ただ気になる点は多々あります。
先日某所でイー・モバイルは「音声が高負荷で80万契約でも800万契約レベルのトラフィック」みたいなことを言っていたわけですが、今回一気に10万超の契約数増となったわけで、先月に比べて12.5%以上もユーザー数が増えた形となります。
イー・モバイルはいちおう約束上は250万契約を超えねば帯域を追加してもらえぬわけで、となるともはや既に速度が出なくなり始めていてもおかしくない状態にあるといっても良いかと。
また「音声の負荷が云々」とか言っていたわりに、EMnetoの加入者は純増6900、累計41600しかおらず、 とてもじゃないが音声の負荷でトラフィックを圧迫しているとは思えないわけです。
とすると、何かに都合をつけて自社に有利になるような発言をしているだけでは? という勘繰りもしてしまうわけですな。やり口が某社みたいだ。
そういう怪しい部分がありつつも純増に繋がった、というのは、やはりは安く見せているPCとのセット販売などにあるわけでして、そのユーザーなどを裏切らないように早期に健全経営へと持っていって欲しいなと、そう思います。
あと八戸では某家電量販店にコーナーが出来たのに、未だにエリアじゃないっぽいんですが…エリアにしてから販売をする方向にはしてもらえませんかね? とココで吐露する。

さてau、今回ドコモを抜き返したのにまさかのイー・モバイルに遅れを取るという事態になったわけですが、それでもau独自の方法が数字からは垣間見れます。
auは純増数が46700にも関わらず、EZweb加入者が42400の純増、単純に考えると純増の90%がEZwebに加入している、つまりはメインケータイとしての利用を想定しているといえるわけです。
これは他キャリアには存在しない奇妙な現象でして、ある意味ソフトバンクのような一般ウケはしていないものの、webやアプリなどの利用が想定されるユーザー、言い換えるならARPU上昇に繋がるようなユーザーを確実にゲットしているということが想像できるわけです。
ある意味純増数に縛られ中身が薄くなっているソフトバンクの戦略とは真逆な状態、とも言えるでしょう。
また地域別に見ると、中部が純減ですがそれ以外は純増とまずまずの状態であり、以前ほどの危機的状況ではないのかも知れない、とも受け取れます。
ただ今後の新端末ラインナップではドコモやソフトバンクよりも大幅に機種数が少ないわけでして、その辺りをどのように乗り越えていくのかに今後注目していきたいと思います。

次はドコモ、なんかすごい奇妙な現象が発生しています。
今月は純増数4位になってしまったわけですが、関西で9000の大きな純減を記録した以外はそれほどauと変わらない感じなんですよね、純増数は。
ただものすごい妙な現象を発見、2in1が7600の純減なんですよ。なんですかね?これ。
まぁ純増数自体に直接関わるものではありませんが、MNPも一人負けな辺りを考えると、かなりのユーザーが他キャリアへ流れていることが予想されます。
まぁ906/706シリーズの売れ行きも一段落した頃でしょうから純増が伸び悩むのは当然にしても、この2in1辺りの純減が気になります。

ウィルコムストア
さてウィルコム、純減しました。正直予想より純減が少ないです。
純増に繋がるような発表もなく、新端末の投入もなかった10月、もう5万ぐらいは減っているものと覚悟していたんですけどね…まぁいいんだか悪いんだか微妙ですが…まぁ良くはないか…

ウィルコムは今回、多くの地域で純減なんですよね。何故か純増の稼ぎ頭ちっくにここんとこなっていた東北も純減。
とは言えやはり大きいのは東京の純減、13600、これが約60%。これに東海、関西、九州を加えると22500と約99%、なんと都市部で大幅純減していることが明らかになっています。
ただこれは音声で、とは思いづらい。都市部では音声はむしろウィルコムの方が繋がらなかったりということはある意味少ないことが予想できますし…やはりデータ通信でしょうかねぇ…

まぁウィルコムの場合はデータ通信は次世代を待つしかないわけですが、だったらせめて音声で稼げる端末の価格を提示して欲しいものです。HONEYBEE2が実質0円じゃないのは辛いです。
その辺りを中の人には考えて欲しいですね。

またダブバ一括○○円(勝手に命名)を一部店舗で行なっているようですが、あれはおら良いと思います。まぁ理由はいろいろあるんども、そういう積極的な販売への姿勢、それを早く多くの店舗でも適用して欲しい。
そしてカウンター店などで提供できるサービスの拡大、これは本当にお願いしたいこと。でないとユーザーが報われないケースもあるんですよ。
なんとかその辺りの「出来ること」からやって欲しいなと、そう思います。

なんか今回妙なことがいろいろ起こっている純増数、穿った見方かも知れませんが、おらには一部キャリアの好調ぶりが無理しているようにも見えるんですよね。
その考えが思い違いなのか、それとも不幸にも当たっているのかは今はまだわからないのですが、何が起こるにしてもユーザーには迷惑が掛からないようにして欲しいなぁ、とそう思います。まぁ何かが起こったら迷惑掛からないって無理なんですけどね。

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