止まらない密放流

多摩川に「珍魚」続々 ペット放流、下水処理水で“温暖化”(MSN産経ニュース5/4)

リンク先記事に、多摩川での外来魚の釣り上げ報告が増えており、下水処理水などによる局所的水温上昇の影響で外来魚が生息しやすい環境ともなっており、
生態系への影響が懸念されているという内容が載ってはる。

まずはあれです、密放流する人はペット飼育者として以前に人としてダメです。
いろんな言い訳やら思い違いをしている人が大勢おりますが、勝手に河川や湖、池などに密放流する行為は、他人の家の庭に勝手に草木を植えるような行為です。
ですから密放流するのは人として論外、どんな言い訳をしても正しい手順も取らずに自らのエゴ満たすだけの行為は自然破壊以外の何物でもなく、公共の財産とも言うべきモノを脅かす破壊者でしかありません。

そのことをまず密放流者は理解すべきですな。

その上で、日本の現在の水環境が在来生物に優しくなくなってきており、一部の外来生物に適した環境が増えてきていると理解すべきね。
多くの河川が治水の為に作り変えられ、その結果在来種の世代交代が阻害され、その空いたニッチに外来種が移入する。
これが現在の在来種と外来種の関係に大きく影響を与えている要因なわけです。

まぁ一部の密放流者はこのことだけを取り上げて密放流は悪くないと言い張るわけですが、それは万引きした人が「やっているのはおれだけじゃない、おれだけ捕まるのはおかしい」と言い訳している程度のことでしかないわけでして、密放流者にはその辺りの認識を改めてもらいたいなと、そう思います。

その上で確信犯でいる人には、もっと厳罰化して欲しいもんです。
一部の密放流容認派の人なんかは「最終的には外来種も含めて生態系として安定するはずだ」という理論を持ち出すことがありますが、実はそれは本当のことです。そこはもう否定できない現実です、実際には長期的に見ると外来種込みで生態系は安定することでしょう。
でもそれは日本本来の自然ではなく、外国交じりの、あるいは外国そのものの生態系として安定するという意味です。
つまり確信犯的に密放流を行う人は、その地域の自然も文化も歴史も破壊しているわけです。

そんなわけで、以前おら方に「子供が捕まえてきたカダヤシを繁殖させたいんです、特定外来生物だと知っていますがお願いします」というトンデモバカ親が質問してきたことがありますが、その安易な行為が見えないところで誰かを不幸にしているのだと、本当に子供のことを思うなら、未来のことを考えるなら、正しい認識の元で行動するべきではないかなと思う今日この頃、とりあえずホームセンターで安易に熱帯魚を売ることをやめて欲しいなと強く思うおいらでした。

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