ドコモ、ＰＨＳに幕・７日にサービス終了(NIKKEINET1/6)
ドコモのPHSサービス、7日で終了(ケータイWatch1/7)

NTTドコモのPHSが予定通りに明日1月7日でサービス終了します。

昨年末時点でまだ15万5000契約が残っていたそうですが、まぁ必要のある人はドコモのFOMAなりウィルコムなりあるいは他キャリアなりの端末を入手することと思います。FOMAへの移行は端末無料ですし、ウィルコムへの移行は優遇策の期間こそ過ぎているものの各種キャンペーンを絡めれば今月中は新規手数料無料で多くの無料端末を選べますし、現状でも悪くない選択肢がけっこう並んでいると思います。

思い返せばPHSは、ある意味NTTパーソナルから始まったと言っても過言ではありません。
とんねるずを起用したTVCMで「みんなを電話にする会社、NTTパーソナル」とバンバン流しまくっていたことをおらは今でも鮮明に覚えています。「金余りのNTTグループはCM派手じゃのう(=ω=A;」とか思っていたのよね。
しかもNTT絡みの施設に相乗りの形でサービス開始当初かｒふぁワッサワッサアンテナ立てまくっていた。電話ボックスの上とか電柱とかにね。
しかしそんな有利な条件でサービス開始したにも関わらずPHSの進化への努力は足らない状況のままサービスを続け、3年後にはNTTドコモにPHS事業を譲渡してNTTパーソナルは解散、引き受けたドコモはドコモで「FOMAまでのツナギだもん、やる気ないもん」とも読み取れる発言を繰り返し、その後も積極的な開発はしないままに明日のサービス停止に予定通りもっていったなぁ、とおらは受け取ることにしています。

まぁあれね、おらはNTTパーソナルからNTTドコモにPHS事業が移った時点でドコモPHSは終わったと思っていました。
だってね、1つの会社内で内容が被るサービスを幾つも並べた時点でそりゃ成り立たないって話です。普通はどっちかに注力するか、あるいは住み分けをはかるもんです。
そういう意味で、NTTドコモはケータイと呼ばれる存在はmovaやPHSからFOMAへと注力する計画をかなり昔から進めていましたし、FOMAがある程度のエリアと速度に成長するまでのツナギとして住み分け可能なデータ通信にPHSを活用してきたわけで、パーソナルからドコモへPHSが移行した時点でもはやドコモPHSに未来はなかったわけです。

実はウィルコムPHSについても、ドコモPHSと同じように滅亡する可能性があったと言えます。
それはウィルコムがまだDDIポケットという社名でKDDIグループに堂々と名を連ねていた頃の話です。
当時DDIポケットの親会社であるKDDIは、ケータイの音声通話はauに注力し、ツーカーには2Gでのシンプル路線を、DDIポケットには音声をがんばるなと締め付けを行っていました。
その中でもPHSの進化を求めつづけたDDIポケットはデータ通信に活路を見出し様々な研究開発を継続し、筆頭株主が外資のカーライルとなったことでその成果を音声通話などにも活用することができたわけです。

つまりウィルコムもKDDIグループの傘下のままだったなら、今頃ウィルコムはもちろんDDIポケットも存在しないで国内ではPHSが絶滅していたかも知れないのです。それどころか外国のPHS事業さえもどうなったかわからんよね。
さらに言えば国内でのスマートフォンの登場もさらに遅れたでしょうし、ウィルコムが誕生していなければウィルコムが日本で初めてだったメール定額やパケット定額、音声定額も無かったかも知れないし今でも高い料金のままだったかも知れない。
などと考えると、PHSが日本のケータイ業界に与えた影響はけして小さくはなかったですし、PHSがあったからこそ携帯がここまで価格競争やサービス拡張をしてきたとも言えるわけです。

だからNTTドコモが好きじゃないおらも素直に言わせてもらいたい。

ドコモPHSありがとう！
そしておつかれさまでしたm(＿ ＿)m

さてと、ここでおらちょと１つだけ言いたいことがある。
みなさま、もうそろそろPHSと携帯をあからさまに区別にするのはやめにしませんか？

たしかにPHSは携帯電話ではないです。先祖からして別物です(携帯は自動車電話の子孫、PHSはコードレスホンの子孫)。
でも使い方はまったく別物ですか？
どちらも電話できますし、どちらもメールできますし、どちらもネットを見れます。
そういう基本的な使い方についてはどちらも同じケータイではないですか。
言い換えるならば、使う人にとっては、携帯かPHSかではなく、利用できるサービスかどうかが問題なわけですよ。携帯を買うときにW-CDMAかCDMA2000かで選ばないように、ケータイを選ぶ時には携帯かPHSかで考えるのはもはやナンセンスではないかと。

またPHSキャリアとしてはウィルコム1社しか残っていない状況にもあるわけでして、これからは何とかケータイ(＝携帯＋PHS＋それっぽいモノ)として扱ってはもらえないものかなぁ…と思うわけなんですよね。

とは言ってもTCAとかの発表は仕方ないのかも知れない、まぁそこはしょうがないのかも知れない。
でも大手サイトのモバイル対応でウィルコムのみ非対応な理由が「ウィルコムは携帯じゃありませんので」みたいなのはもはや理由にすらなってないと思います。まだ「契約者数が少ないので対応したくないです」と言ってもらった方がマシです。イヤそれはそれでショックだが。

とまぁそんなことをドコモPHS終了から思った次第です。

以上。