ソフトバンク『第6の予想外』はなんのことはない予想内の『頭金0円』

ソフトバンク、「新スーパーボーナス」は頭金0円の分割払い(ケータイWatch10/26)
6つ目の予想外は「端末全機種0円」(ITmedia+Dモバイル10/26)
業界を震撼させたソフトバンク「予想外割」への期待と不安(IT-PLUS 10/26)
「0円大好きのソフトバンク、端末の持ち帰りは全て0円」──孫正義社長(ITmedia+Dモバイル10/26)

ソフトバンクが思わせぶりな感じで今日まで引っ張ってきた『第6の予想外』、その内容はなんてことはない『新スーパーボーナスは頭金が0円になる』という誰もが予想していた範囲内のモノだったとわかりました。

今までの「スーパーボーナス」は端末によって0円~数万円の頭金を支払、残金は24回分割(3ヶ月目から請求、支払終了は27ヵ月後)で支払うこととなり、ソフトバンクを使い続ける限りは本来の基本料や通話料などに上乗せして徴収しているインセンティブ(販売奨励金)を割引の名目で相殺し、本当はユーザーが支払っている料金分をあたかも「割引してあげました」と言わんばかりのイメージで恩をきせるようなプランでした。また27ヶ月以内に解約した場合には、ソフトバンクユーザーではなくなっても残金分が毎月請求される、というソフトバンクだけが得をするプランです。

それを「新スーパーボーナス」では、頭金を0円にする代わりにスーパーボーナスでの頭金分を分割での支払に回した、ただだけのプランのようなのです。
「特別割引」などと恩着せがましいですが、実際にはユーザーが料金等から徴収されているインセンティブを転用しているだろう事実は変わりなく、端末によってはその割引で分割分を相殺しきれずに「料金+端末分割払い」を請求されることとなります。
仮にハイエンド端末を契約して月1000円支払うことになったとすれば、支払が終了する27回で27000円分をソフトバンクに支払うことになる。
つまり『頭金0円』だけを誇張し、実際には分割で端末代を徴収し、その上料金に上乗せしている本来のインセンティブ分も徴収し、そのインセ分をあたかも「これだけ安くしてあげました」という風にみせかけている、というのが『新スーパーボーナス』の真実だと思われます。

またそれ以外にも誤魔化しの様な部分が多々あります。

「ハイエンド端末でも、ポイントを使うことで負担金と相殺できる」とアナウンスしているが、実際の計算で特別割引は端末分割額ではなく、月額利用料から差し引くそうな。
リンク先記事を例にあげれば、「ゴールドプラン」+「新スーパーボーナス」で705SHを購入した時の月の支払額は2880円、だが内訳は「月額利用料1000円+分割額1880円」となり、「マイレージポイント」の計算対象は月額利用料1000円+通話料+通信料となります。
つまり分割払いを相殺したはずの金額が何故か基本料金が相殺されたとして計算し、本来もらえるはずのポイントを少なくする、という悪質なカラクリもしてあるのです。

また11月10日から「新スーパーボーナス」は、「1年コース」「1年半コース」も用意するそうな。
従来の2年間の支払期間を短期にし、頻繁に機種変更するユーザーへ配慮したようなプランではあるが、実際には支払期間を短くした分だけ月の分割分に上乗せがされることになります。

詳細がまだ発表されていませんが、おそらくキャンペーン期間中に契約すると従来の2年払いと同様、実際には1年コースでは1年以上経たないと支払が完了しない、という形になるのだと思われます。
まぁユーザーが理解し納得した上で契約するには問題ないでしょうが、現状どうなのかな…理解している人はたいてい契約しない気がしますが…

ガッカリしすぎてもう疲れました。
孫社長は「これ以上何を0円にしようか、というほどだ」と自信を見せているようですが、実際には表向き0円と見せかけていろいろ後から徴収しているような手法でしかなく、しかもそれを隠して契約させようとしているその姿勢は詐欺と言われても仕方がないでしょう。

わざわざわけて発表する程でもない内容、それをあえて誇張し一部のみを抽出しての発表、それぐらいならば一度に全部発表すればまだよかったのにと思うほどです。
それが出来なかった背景、そして一部詳細が未だに発表されない理由には、実はまだ模索段階でしっかりとサービス内容すら決まっていないのではないか?との疑問すら浮かび上がります。
もしそうなのだとしたら、『予想外』とは名ばかりの『見切り発車とハッタリだけ』がソフトバンクモバイルの経営手法である、と受け取らざるをえません。

最後に、孫社長が話していた興味深い部分を紹介したいです。
「ソフトバンクユーザーは1500万人、全員が予想外割にするとネットワークがもたない。そのため新スーパーボーナスについても見直しを行なうかもしれないが、少なくとも創業キャンペーンの期限である2007年1月15日までは受付を行なう。」
23日の発表の段階でずっと続くサービスかのような説明をしていたはずなのですが、わずか3日でその内容を変更する可能性があると示したわけです。
ユーザーを裏切り続けたボーダフォン、それを引き継いだソフトバンクは『予想外』の更なる裏切りを続けようとしているのかも知れません。

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