日本原子力技術協会は「作業員は被ばくして当然」という見解らしい。
被ばく皆無は不可能」と原技協(Web東奥7/5)
体内被曝「百姓に泥付くのと同じ」(asahi.comMYTOWN青森7/5)
「小さな量の被曝避けられぬ」(YOMIURI ONLINE青森7/5)
日本原子力技術協会の石川迪夫理事長が三村知事を訪ね、「再処理をする限り、内部被ばくは起こる。お百姓さんをやっていて泥が付かないわけがないのと同じ」と話したそうな。
都合の良い理論をそれらしく吐き捨てただけの見下げ果てた発言です。
この論理でいくならば、皿洗いをしていたら手荒れしないことはないのだから、毒性のある物質で健康に害があっても仕方がない、ということも言えます。
しかし実際には、健康に影響のあるような薬剤や物質を扱う人たちはその危険性を認識し、健康を守る為の対策を施している。
その健康を守る為の対策を施さずに「仕方ない」というような言葉で片付けるのはいかがであろう、作業員の健康に害が出ようがどうなってもいいと吐き捨てているとも受け取れる。
三村知事が指摘するのも当然であろう。
また県が求めている作業員の半面マスク着用の徹底について、「1時間も作業するとくたくたになり、あまりやらせると注意が散漫になる」などと発言したらしいが、とてもではないが常識を疑うような発言だ。
他の業種では息が苦しくても健康に危険のある作業においてはマスクの着用を義務付けている、それが当然なのだ。
もちろんマスクを着用する事で息は苦しくなるのだが、それでもなお健康を損なうリスクを考えた時にはそれは耐えられるレベルの苦しさでしかない。
もしそれで集中力が続かないのであれば、1時間ごとに作業員を交代させればいいだけの話、それらの対策を施さずに「マスクは苦しいから着用させない」というのであれば、「作業員は命を削って作業をしろ」と言っていることと同義ではなかろうか。
自らの言動の意味すら解せぬ方々が原子力に関する決定や運営を決めているということに不安ばかりを憶えます。