野生化したアライグマがランチュウ(金魚)を襲う

〈金魚の王様〉ご難、野生化アライグマの襲撃相次ぐ(YOMIURI ONLINE関西発5/7)

兵庫県姫路市内で、野生化したアライグマにランチュウ(金魚の種類です)が襲われる被害が頻発しているそうな。

金魚に詳しくない人の為に簡単な説明。
金魚はピンキリ、安いものから高いものまで幅が広い。
祭りの金魚すくいで使われるのはたいてい選別にはじかれたものか小赤と呼ばれる生餌用にされる金魚、めっさ安い。元値は1匹50円もしない、10円とかそれ以下とかそんなレベルの代物、そんな安い金魚もおる。
しかし種類や型や発色の良いモノなどは高価になり、1匹1万円どころか10万50万とか余裕で超える、そんな世界なのです。

さて今回の事件、屋外飼育におけるアライグマによる被害です。
東北などではあまりないのですが、関西以南の愛好家などでは庭などで飼育している人も少なくないようです。
しかしランチュウに限らず、和金系以外の金魚などは捕食動物にしてみれば動きが鈍くて丸々太った美味しい餌にしか見えないわけでして、アライグマ以外にも鳥とかに喰われることも十分に有り得ます。おら昔ソフトボールぐらいの流金を高校の中庭の池に許可を得て放したが、ウミネコが飛んできて咥えて飛んでいったそうな…orz

そういうことを考えると、屋外での飼育には十分な注意と対策が必要ということになります。
今までそんな被害がなくていたのでしょうが、特定外来生物でなくても動物は何時も餌場などを探しているものなので、常に事態に対応した対策というものは必要になるのでしょう。

またそれとは別に、今回の事件には特定外来生物であるアライグマも関わってきている点は問題です。
元々ペットとして飼われていたアライグマを飼いきれなくなって野に放した、というのが通説ですが、この問題の本質は飼育者の知識の無さと認識の甘さ、そして責任の無さにつきます。

アライグマに限らず生き物にはその生き物ごとの習性があり、また生き物ごとに必要な飼育法やそれに関する機材等、またその対応も様々です。
本来であればそういう知識を得てから飼育する、というのが正しいあり方なのですが、実際にはその生体に対する知識を得ぬままに「かわいい」「珍しい」「かっこいい」だけで飼育する人が数多くいます。

私の趣味のアクアリウム関係で言うならば、本来は飼う生体の為の水槽等の環境を全て整えてから生体を受け入れるというのが本当ですが、近頃は自称アクアリスト(あるいは似非アクアリスト)が増えて環境を用意しないで生体購入、そして殺して専門店にクレームということが珍しくなく、うっかり飼育できても飽きて川に放流、ということも実際に起こっています。
そのようなペット愛好家とは名ばかりの、ペットを飼ってあげている自分が好きな人が増えていること自体が問題に思います。

生き物を飼う、それはその飼育生体や繁殖した子供たち全てが死に絶えるまでの命に責任をもつということです。
飼いきれなくなった時、「殺すのはかわいそうだから逃がそう」というのは簡単ですが、実際には逃がされた生き物の多くはその場で死なないだけで日本の自然に適応できずに野垂れ死に、仮に適応したならば元の在来生物のの生息域を脅かさずにはいられない、ということでしかありません。
つまり密放流などをすることは自らの手を汚したくないだけの行為であり、結局は飼育していた生体もしくは在来種の命を刈り取る行為、人間のエゴでしかありません。

どんな種類の生き物であっても、その命の責任を背負って最後まで飼いきること、それが飼育者のあるべき姿ではないか、と私は思うのです。

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