水草…その癒しと危険性
移入種ボタンウキクサ 琵琶湖で大繁殖 水生生物へ影響懸念(京都新聞11/17)
近年、水槽やビオトープなどで水草を育てる人が増えています。
かくいう私も、水槽や庭に埋めたプランターで水草や熱帯魚、エビや貝などを飼育しています。
しかしそのような行為がちょっとしたことで環境破壊に繋がるということ、多くの人は気づかずにいるのではないでしょうか…
熱帯魚関係に限らず、園芸やインテリアなどで売られている植物の内の少なくない数が外来種もしくは改良品種です。
つまり店頭に並んでいる植物の多くは、日本の自然界には存在しない植物であると言えるのです。
植物と言えども、基本的に外来生物の考え方と同じことが当てはまります。
日本の自然に適応しなければ枯れて死に果てるし、日本の自然に適応してしまえば在来種の生態系を脅かす存在になりかねません。
リンク先の記事に載っているボタンウキクサやホテイアオイもその一例です。
夏場にホームセンターなどで睡蓮鉢や水を溜められるプランターなどと一緒に安価で売られているこれらの浮草ですが、その危険性については意外に知られていません。また、販売店側でもその注意をするということは皆無だと思います。
しかし一度自然に広がってしまえば、リンク先の記事のように瞬く間に湖面を覆いつくす、といったことも十分ありえるのです。
ではどうすればそれらを回避できるのでしょうか?
それは他の外来種問題と同じく、飼育者のモラルと管理次第で回避することが可能なのです。
まずは捨てないことです。
安易に河川や排水口に流してしまうと、意外にたくましく土着してしまうことがあります。
どうしてもやむなく処分する場合は、かわいそうだと思っても十分水をきり燃えるゴミとして処分した方がよいと思います。あるいは土に埋めて、水系への流出を防ぐことも1つの方法です。
置き場所を気をつけること、それもまた大事なことです。
屋内で扱う場合はまず大丈夫なのですが、問題は屋外、特に雨水が当たる場所では注意が必要です。雨で水が溢れ水草が流出することがあるからです。
置き場所のそばに側溝などがある場所はさらに注意が必要、雨で溢れた水と共に水草が側溝を通って河川に流れ込む可能性があります。
そのようにならないよう、普段普通に降る雨ぐらいでは河川への流出がない場所に睡蓮鉢なりを置く事が大事だと思います。
ちょっとしたことですが、このことをするとしないとでは環境に与えるダメージが大きく違ってきます。
飼育している人は、少しだけ考えてみるのも良いかも知れませんよ。
▼参考リンク▼
移入種ボタンウキクサ 琵琶湖で大繁殖 水生生物へ影響懸念(京都新聞11/17)
決して動物捨てないで(みどりうか11/17)