特定外来生物にカダヤシ指定の可能性
特定外来生物:新たに29種を指定 ウシガエルも規制対象--環境省(毎日新聞サイエンス6/10)
外来生物法 特定外来生物・第2次指定(減色図鑑6/12)
うかつにも見落としていました。
新たに指定されるかも知れない生体に、カダヤシが含まれています。
カダヤシは俗にグッピーの原種とも言われており、黒いメダカのような見た目で、お腹の中で卵を孵化させ稚魚を産む卵胎生という繁殖法をとる魚です。
その名の「蚊絶やし」のとおりに、ボウフラ退治の為に各地で放流された経緯があるのですが…
このカダヤシはアクアリストにも飼育されている魚の1つです。
かくいう私もカダヤシを飼っております、目的は屋外の睡蓮プランターのボウフラ防止の目的です。
このカダヤシについては諸説があります。
一般的に言われている説では、カダヤシが国産メダカを駆逐して繁殖している、と言われています。
これはメダカよりカダヤシの方が水の汚れに強く、繁殖力も高いから言われていることです。
しかしながら、この説に異論を唱えている方もおられます。
その人の調べではメダカとカダヤシの共生できている地域があり、またカダヤシが繁殖できていない地域もある、とのことです。
類推するに、恐らくメダカとカダヤシでは食性の違いなどで微妙に適応しやすいしにくいのがあるのかも知れませんが…
そこいらは今回ノータッチにしておきます、バス程に他の生き物駆逐することはないでしょうし。
今回は一飼育者として、カダヤシが規制されるとどうなるかを考えてみます。
まず正式に指定されるとどうなるか、
今まで飼育していた人は大臣に飼育許可だかとらなくてはならなくなります。
場合によっては繁殖も抑制しなくてはなりません。はっきり言えば、増えすぎたら自分で殺さねばならなくなるのです。
もちろん人に譲ることもご法度、この場合も許可が要ります。
以下環境省外来生物法のページより一部抜粋。
>■特定外来生物に限らず、生き物を飼い始めた場合は、最後まで飼い続ける責任を持たなければなりません。
>■どうしても出来ない場合は、あなたが責任を持って殺処分してください。残念ですが、これは許可を受けた者として負っていただく責任です。故意に逃がした場合は処罰の対象となりますので注意してください。
>■このような事態に陥らないためにも、生き物を飼い始めるときは、その生き物の寿命、成長したときの大きさ、性格や生態といったことを十分調べた上で判断してください。
このように、今まで以上に飼育者の責任が問われることになります。
もちろん熱帯魚店などでの販売もできなくなるでしょう。
ですが残念ながら、今までの無知による行為のツケは、今払わねばならないのだと思います。
私は仮にカダヤシが指定されたとしても、責任をもってカダヤシを飼育していきます。
当然、密放流や違法な譲渡はしません。
アクアリストの一員として、エリを正してこの問題とは正面から向き合うつもりです。
そして同時に、声を大にして言いたい!
流行りだけで生き物を飼うのはやめて欲しい。
この問題は、大きく分けて2種類に分けられます。
知識が足らずに放流し、在来種を駆逐していったかつての遺産、
そして飼育者のエゴで放置された、今現在も続く密放流、
私達アクアリストに一番関係あることは、この後者の方です。
私たち飼育者にできることは、その生き物に環境を与えることです。
その環境とは日本の自然ではなく、作られた水槽内の自然です。
恐らくこれからも、規制される種は出てくるでしょう。
ですからなおのこと、流行りだけでの飼育はやめて欲しいと思っています。
まとまりのない文章になってしまいましたが、これが今の私の本音です。