安易な放流はやめて 生態系保全で学会が初指針
安易な放流はやめて 生態系保全で学会が初指針(Web東奥4/16)
みどりうかでも再三言ってきた辺りのことです。
先ず目指すは、生息環境を整えること。
冬場でも凍らない水場の確保、産卵床になりかつ稚魚の隠れ家にもなる水草のある水辺の確保、市民の意識改革による生活廃水などによる富栄養化の防止、さらには環境への影響を理解したもらった上での農薬や肥料などの与え方の工夫、
などなど環境を整えることが大前提、でないと生態系が崩れるんです。
もっとわかりやすく言いますと…
1匹のイヌをゲージて飼っていました。でも仲間が欲しいだろうと思って同じゲージに10匹追加しました。でもエサは1匹分しか与えませんでした、という状態ね。
そのゲージで飼育できる頭数には限りがある=地域で棲息できる生き物の上限数は決まっている。
エサは1匹分しか与えませんでした=自然界でのエサの量には限りがある。
つまり環境が整っていない状態で放流しても、放流した個体が☆になる可能性が高いばかりか、うっかり適応しても生来の土着生物の数が激減する要因にもなる。最悪の場合、ほとんどの生き物がいなくなる。
ということも考えないとね。
さらに流行りの「メダカの放流」自体にも問題がある。
その川にいたメダカを捕獲し繁殖させ里帰り、ならまぁいいです。
でも熱帯魚店などから購入して放すと、本来いるメダカがいなくなることがあります。
例えば、チワワを飼ってましたと。
でも殖やしたいので、とりあえず小さい雑種を一緒に飼って子供が生まれました。
でも生まれたのは、チワワっぽい雑種です。チワワの血50%ですが雑種です。
そしてこの家では純粋なチワワは☆になり、この家でのチワワは絶滅しました。
という感じのことが河川で起こるんですよ。
水生生物の多くはその河川から出られないために、河川ごとで遺伝子が若干違っていたりします。言うなれば、川が違うと外国人みたいなもんなんです。
その違いことが生物の多様性においては重要で、単に魚が増えたと喜ぶのはお門違い、ということね。
だからあれです、八戸の某小学校でビオトープにニホンメダカを放流しているとか聞きますが、もし増えてもどっかに放流しちゃダメです!!
安易にやると、今残っている自然を破壊する可能性もある。
似たようなことをしている学校も多いと思いますが、もし放流を考えているならちゃんと飼育できるレベルになった上で、放流したい河川で必死にメダカを探しましょう。そして捕獲するのは極少数にしましょう。
そこから気合を入れて殖やして里帰りをよろしく、そこまでやる気概がないなら手をつけない方が無難です。
要注意外来生物、未判定外来生物とは(減色図鑑4/13)
↑そういえばおらこちらのコメントに似たようなことを書いた覚えがある。
興味がありましたらどうぞm(。。)m
要注意外来生物、未判定外来生物とは
とりあえず書いておきます。 オオクチバスで一悶着も二悶着もあった外来生物法、 こ…
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外来種に限らず、放流という行為に関する興味深い
考え。。。私も少し考え方が変わりました。
以前、多摩川のサケの放流話を書いたことがありますが
その際も、大事なのは放流することでなく、環境を整える
こととの意見をネット上で多数見かけました。
(とはいえ、多摩川には人にどうにもできない別の問題も
あるようですが・・・)
良かれと思ってやったことが、予想もしないことに・・・
って、色んなことにもいえると思いますが、こういうお話の
認知度が上がればこういうことも減るのでしょうね。
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サケといえば、あるアクアリストさんが言っていました。
「サケの稚魚放流…水合わせもしないであの荒い方法で☆にならないのだろうか…」
そこであるトラウト系釣り師の人に聞いたことがあります。すると、
「たぶん☆になってるだろうね、まぁたいがいは(他の魚に)喰われていると思う」
まぁ実際にどうかはわかりませんが、もしかしたらほとんどが単なるまき餌になっていたりしてね…
いろんな問題が絡むので難しい部分はありますが、やはりまずは正しい知識を広めることでしょうね。
おそらく学校の先生の多くも激しく勘違いしていると思います。
とりあえず近くの人を洗脳しませう(=ω=。