オオクチバス規制に反対の声9万6千通 釣り業界が反発

オオクチバス規制に反対の声9万6千通 釣り業界が反発(asahi.comサイエンス4/5)
ケータイでの800MHzの利用についてパブリックコメントを総務省に送ろう、とのソフトバンクの呼びかけで、ものすごいソフトバンクよりの意見ばっかり送りつけられたのと同じです、あまり意味をなさない数字です。
また変に誤解する人がいると困るので、反対理由であげられたことについて、少し話したいと思います。

>(1)生態系への影響は、科学的データが十分でない
科学的データが十分でないとしても、単純な計算で影響が出ているのは簡単にわかります。
河川や湖などでは無限に生き物が増え続けるわけではありません、生息数には上限があります。
ブラックバスが増えていると言うことは、少なくともその増えた分だけ違い種類の魚が減っているはずです。
ブラックバスに限らず、全ての生き物は生体系に影響を与えています。
今までブラックバスがいない状態で安定してきた生態系ならば、そこにブラックバスが移入し繁殖すればその生体系は元々あったものとは違うものになるのが当然、明らかに増えているなら生態系への影響は少なくないと考える方が妥当ではないでしょうか…これもまた科学的考察に基づくと思うのですが。
>(2)バス釣り関連業者への経済的影響が大きい
それはあるでしょう、関連業者は大打撃を受けると思います。
ただ問題の根本が、一部のマナーのない釣り師などによる密放流で本来いないはずの河川にまでバスが住みついてしまい、他の魚種などへの影響が深刻であるからなんです。
その結果、生業としての漁の操業を奪われかけている漁民が多数おることもまた事実です。
限定された地域への計画的放流に留まっていればこれほど問題にはならなかったでしょう。
これは一部の人の無計画な行動によって始まった問題です、それを防げなかった業界の責任は大きいと思われます。
そして、今ならまだ何とかなる可能性があります。
このまま進めば、ブラックバスのエサとなる魚種すらいない希薄な生態系だけが残るかも知れません。もちろんそうなれば、バスどころか多くの河川に住む魚種は生息できていないかも知れません。
バスのエサとなる生き物も海外から輸入して、日本の河川を日本にいない魚だらけにするつもりなら文句は言いませんがね…いかがでしょうか。
>(3)在来魚の減少は、コンクリート護岸や水質汚染など環境破壊が原因、などだった。
コンクリ護岸工事によって産卵床が減り、水質汚染により生息環境が狭められた事実は承知しており、それらも解決しなくてはならないということはわかります。
でもそれとバス問題は別々に考えるべきことです。
また水質汚染と隣り合わせで、河川のゴミ問題があります。一般の人の投げるゴミももちろんですが、一部の釣り師の捨てるゴミが特に生き物には深刻なダメージを与えています。
これらは個々別々に対応すべき問題であり、また個人個人で気をつけねばならぬことであり、そして同じ趣味の仲間がそれをしているならば指摘してやるべきことである。
他の要因もマジメに考えるべき問題です。と同時に、己が非もまた受け入れるべきです。

何度か当サイトでもバス問題は扱ってきていますが、多くの場で論点ずらしをされているような感がとてもしています。
ハッキリ言いますが、バス愛好家が言っていることも、バス反対派の言っていることも、どっちも間違ってはいません。まぁある意味どっちも間違っていますが。
試しに双方の魚種減少の理由を抜いて並べてみてください。そのほとんどが当てはまり、そのほとんどが要因になっていると考える方が自然なはずです。

アクアリウムの世界でも、自分のやり方を盲信するあまりに事実を受け止められない人がいます。
でもその結果犠牲になるのは、飼っている生体たちです。
愛するものを守っているつもりが、愛するものを傷つけている、ということも世の中には存在します。
どんなことでも、自らを省みる姿勢は大切なのだと、私はそう考えます。

オオクチバス規制へ反対の声 9万6000通(減色図鑑4/8)
メドさんも取り上げていたみたいなので紹介。
ちなみにメドさんは中立派、おらはバリバリバスだろうが熱帯魚だろうが勝手に放流した人は百叩き派(=ω=。
でもバス飼育自体に罪はない(飼う分にはね)と思うので、結局どっちつかずの異端派ですorz

1件のコメント

  • オオクチバス規制へ反対の声 9万6000通

    6月1日から施行される外来生物法の対象として オオクチバスが入っていることに対し…

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