新しい青森県知事は宮下さん、それはそうと投票率とかは…

6月3日投開票の青森県知事選は、前むつ市長の宮下宗一郎さんの圧勝という結果になりました。

まぁ\(・д\)ソレハ(/д・)/オイトイテ …選挙の結果は出たのでこれから結果を出してくれることに期待するとして、

個人的に気になっている部分の数字…投票率とかその辺りについて、ちょっと突いてみたいと思います。

↑これ、前にうち方でも紹介した下北弁botさんのTwitterでの県知事になって欲しい人アンケートなんですが、最終回の結果が宮下さん94.2%で圧勝、2位が小野寺さんで4%、3位が横垣さんで1.3%、4位が楠田さんで0.5%となっています。1月から6回ほどアンケートしているようで順位は基本変わらず、宮下さんが94.8%、95.3%、93.7%、93.7%と来て、候補者が4人になった5回目には88.4%と多少下げたものの、結局94.2%になるなど、アンケートでは終始圧倒していました。
ただまぁぶっちゃけこれはそのまま選挙結果になるはずがないと思っていました。
理由は3つ、
(1)そもそも宮下さん支持が多い下北関連のTwitterアカウントが行っているアンケートである…全県で見れば9割宮下さんは現実的ではない、ただし全地域で勝利はあり得るし、むつ市だけでみたら9割宮下さんもあるかもめ
(2)Twitterを積極的に利用する人たちが必ずしも有権者の動向と連動しているとは限らない…Twitterやネットで目立つ人は実は一部の人であることは自明の理
(3)知事になって欲しい人=投票する人とは限らない…大人の事情と言うかいろんな兼ね合いで、なって欲しい人以外に投票する場合もあれば、ネットではあれこれ言う割にはそもそも投票行かない人もいる。

だからこのアンケート結果通りにはならない、というのは予測していました。
まぁ投票の7割以上が宮下さんならすごいよね、って思っていたけれど(この前そういった気がする)、それでも8割には届かないだろうなぁ、ってね。まぁ後からならなんとでも言えるって話になるけどさw

さて本題。

青森県知事選挙 投票状況確定集計表

今回の青森県知事選、有権者数が 104万4657人(男:48万9062人 女:55万5595人)、投票者数59万5974人(男:27万1413人 女:32万4561人)、棄権者数44万8683人(男:21万7649人 女:23万1034人)、投票率55.5%(男:58.42% 女:57.05%)となっています。
人口が変わっているので%で比べるけれど、前回に比べて投票率が39.9%から55.5%と15.6%上がっていることになる。約1.4倍。

青森県知事選挙 期日前投票は有権者の25% 前回の2倍近く(NHK 青森 NEWS WEB6/4)

期日前投票は26万345人、これは有権者のおよそ25%で、前回よりも11%以上上回る、2倍近い割合だそうな。県選挙管理委員の資料(リンク先PDF)を見ると今回24.53%、前回13.11%なので、11.42%上昇、約1.9倍って感じね。
てことは、今回の青森県知事選挙では期日前投票した人が26万345人(24.9%)、当日投票に行った人は33万5629人(32.2%)って感じかな。前述の数字とちょっと違うけど、集計時点での細かい人数差があるのでざっくりで。

期日前投票が約1.9倍…2倍近く増えたので当日の投票もそのぐらい増えるのかと思ったら、約1.4倍とそこまでは伸びなかった感じかな。
有権者の20人中11人が投票し、9人が投票しなかった、ざっくり言えば投票した人しなかった人がほぼ半々ね。これを多いと取るか少ないと取るか…私はまだ少ないと言いたいな。

よし、ここからちょっと落ち着いて見てみよう(というかここから次の日に書いている)。日をまたいで数字の修正などもあるだろうし。

青森県知事選挙 確定得票総括表

選挙管理委員会の最終結果。
投票総数59万5924票、有効投票数59万3798票、無効投票数2126票(0.36%)。
当選は宮下 宗一郎さん、40万4358票(68.1%)、
得票数2位小野寺あきひこさん、17万4,155 (29.33%)、
3位よこがき成年さん、1万516票(1.77%)
4位楠田謙信さん、4769票(0.80%)。

ふむ、最終的には宮下さんに投票した人は投票者の68.1%となったのね。もうちょい伸びるかと思ったけど、7割には届かなかったか。
んで小野寺さんは29.33%、まぁ宮下さんと大差はついているけれど、他の2人に比べると一定の指示があったと言えそうね。
よこがきさんと楠田さんは…うんまぁおつかれ。

青森県知事選挙 投票状況確定集計表

市町村別の投票率を見てみると、八戸市が45.02%と一番低い。
これは青森市58.74%、弘前市53.04%と比べてもかなり低い数値。他の市を見ても一番低いのは十和田市の52.05%で、むつ市にいたっては71.11%とかなり高い投票率。県内の市で言えば八戸が際立って低い感じに見える。
他の低いのは階上町の46.2%ってのがある。
地域で言えば下北の投票率が特に高く、津軽も高めの傾向にあり、三戸は低めになっている。
これらのことから単純に都市部がどうとかいう話ではなく、我が事として積極的に投票行動をした下北の人、青森市長選なども含めて関心が高かった津軽の人、普段から県から冷遇されてきたという不満が高めの八戸とその周辺地域での温度差があるように感じられる。

青森県知事選挙 得票状況集計表

次に候補者別の得票状況を市町村別に見ていくと、けっこう興味深いものが見えてくる。
青森市が宮下さん61.12%、小野寺さん36.34%、弘前市が宮下さん67.54%、小野寺さん28.9%、八戸市が宮下さん70.39%、小野寺さん26.45%となっている。投票率が八戸市よりも高い青森市や弘前市よりも、八戸市の方が宮下さんに投票した割合が高い、という結果が出ている。
それ以外の市についてはむつ市の宮下さん92.89%は異常だとしても(笑)、市では八戸市に次いで投票率が低かった十和田市でも宮下さん71.92%となっている。
地域別で言うと、下北はやはり宮下さん圧勝92%超えはむつ市と同じ状況だとして、上北はだいたい7割前後が宮下さんに投票、津軽と三戸では宮下さん最多ではあるものの6割前半にとどまっている状態が見て取れる。
つまり下北は投票率自体も高い上に9割以上が宮下さんへ投票した、という某Twitterアンケートと酷似した状況になっていると言える。下北から青森県を制覇したようなもんだものね。
でも津軽では小野寺さん支持が宮下さんに及ばないまでも多く見られ、温度差を感じている人が多いように思える。
そして八戸や十和田の状況を見て取ると、宮下さんに投票した人が多かったのに投票率自体は振るわなかったわけなので、でも全体の投票率は上がっていると思われることから、宮下さん応援の人たちの投票が増えた、と推測できます。

なんかかんだ言ったものの、私が予想していた投票率や各候補者の支持率と概ね近い感じになったようです。
ぶっちゃけ人口規模が違うのでね、下北の有権者の9割超という圧倒的に宮下さん支持であっても、県人口の3%ほど有権者であるわけなので、今回の結果からは下北での過熱ぶりと、他地域での宮下支持も多いけれども下北ほどではない、という状況もはっきりしたと言えるでしょう。

 

20年ぶりの県知事交代ということもあってか大変盛り上がった感のある今回の青森県知事選挙でしたが、蓋を開けてみれば下馬評通りの宮下さんの圧勝に終わりました。
しかし地域別で読み解いていくと下北、津軽、南部での思惑の違いが透けて見えている状態にあり、今後の宮下県政が容易ではないようにも思われます。

まずは知事が宮下さんに変わることで新しい何かが始まることに期待したい。
でもそれが投票した人の思った未来に沿ったものとなるのか、それともこんなはずじゃなかったと思うのか、

今後どのような青森県になっていくにせよ、これからも有権者には投票に行ってもらいたいとそう思うばかりです。

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