ウィルコムPHSのアンテナのカバーエリアが携帯並になる?
この記事はみどウィル支に投稿した記事の再掲載です。
10/19、ウィルコムがW-SIMに関する発表を行いました。
その陰に隠れて、もう1つ重大なニュースが流れました。
【特報】ウィルコムが来年度にカバーエリアを大幅拡大へ(ITPro10/19)
↑このニュースになるのですが、
従来のウィルコムPHSのアンテナ、その変調方式やアンテナなどに新しい技術を採用して、アンテナのカバーできるエリアを携帯電話並みに拡張するというのです。
元来PHSの電波は、携帯の電波よりも弱いことがウリでした。
携帯は元々自動車電話の延長線上にある技術であり、強い電波で基地局と更新するのが本来の姿です。
しかしPHSはコードレス電話の延長にある技術であり、その電波もまた携帯のモノよりは遥かに出力が弱く、1つのアンテナでカバーできるエリアも狭いのです。
しかしながらこの違いは、一概に良いとも悪いとも言えません。
電波が強ければ遠くまで通信でき少ないアンテナでエリアをカバーできますが、生き物や精密機器に与える影響は多くなります。
逆に電波が弱ければエリアをカバーするアンテナ数は増えますが、生き物や精密機器に与える影響は少なくなり、また需要に対して柔軟かつ効率的にアンテナを増やしたりすることができます。
しかし今回、来年度をめどにウィルコムのアンテナのカバーエリアを広める、という報道によって、その常識は大きくかわってきます。
PHSも1本のアンテナで広範囲をカバーできる可能性が出てきたわけです。
しかもそれは、アンテナのフォームウェア更新で実現できる、ということらしいのです。
ということはPHSは携帯と同じ様に、生き物や精密機器に大きな影響を与えるようになるのでしょうか?
実はそうではないらしいのです。
詳しい技術などは明らかではありませんが、電波の変調方式を変えることで電波を強くしなくても遠くまで通信できることが可能であるらしいとのこと。
つまり電波は弱いままで遠くまで通信できる、そのような技術を導入するらしいとのことなのです。
↑平たく言うと、近い将来ウィルコムのエリアがドン!と広がるかも知れない、ということですな。
となると「じゃあホームアンテナとかもいらなくなるじゃん」とか言う人も出てきます。
が、それはまた別問題です。
近い将来アンテナのカバーエリアが広がっても、地形や周囲の建物の影響で電波が安定しない場所も当然出てくるわけです。
現在そういう状況の人は、将来カバーエリアが広がっても同じ様なことが起きる可能性は0ではありません。
その為の解決策の1つがホームアンテナであり、そういうケースを減らす為の施策の1つがカバーエリア拡大、ということなのでしょう。
ウィルコムは次のようにも言っています。
今年度中に人口カバー率を99%まで引き上げる予定だが、それでも十分ではなくさらなる拡大を目指す。人口カバー率を100%近くまで引き上げさらに市町村役場の周辺以外でも十分に使える広いカバーエリアを目指す。
9月終わりから相次いでの動きを見せるウィルコムですが、その動きはまだまだ止まらないようです。