iPhone利用の「PC要約筆記」実験

ソフトバンクなど、聴覚障害者向けにiPhoneを使った要約システム(ケータイWatch4/6)

筑波技術大学とソフトバンクモバイルと長野サマライズ・センターと群馬大学が、聴覚障害者向けのiPhone利用の「モバイル型遠隔情報保障システム」の導入実験を行うそうな。
これは聴覚障害者が利用する「パソコン要約筆記」の受信をiPhoneで行うというものだそうな。
要約筆記とは聴覚障害者への情報保障手段の一つだそうで、話している内容を単にテキスト化するのではなく、内容を要約して文字として伝えることをいうそうな。
またパソコン要約筆記とはパソコンを利用して要約筆記を行う事全般を言うらしい。
リンク先記事によると、従来は通訳者が同席してパソコンで要約筆記を行っていたものを、今回の実験では聴覚障害者がiPhone 3Gを使う事で通話とインターネットアクセスを同時に活用し、通訳者が遠隔地にいてもパソコン要約筆記が行えるようにする、つまりiPhone経由で所得した通話を通訳者が聞いて入力、それをネット経由でiPhoneに送信して聴覚障害者が利用する、というものだそうな。
実験期間は2009年4月~2010円3月末とのこと。

平たく言うとあれだね、通訳者に同席してもらわなくても話している内容を要約テキスト化してくれるサービスってことね。

でも用途としては個人が人との会話って感じじゃないのかもしれないね、だって筆談って手もあるからね、マンツーマンだと。
それよりは後援会とかいろんな集まりとかでの聴覚障害者への情報伝達手段、という意味合いが強いのかも知れない。
例えばそうね…昨今の話題で言えば八戸市内の小中学校の統廃合問題、これの話し合いが何処かの公民館なりであったとしてもさ、普通は聴覚障害者の参加者は何言っているかわからないわけよね。かと言ってそういう専門家を呼ぶのはいろいろ費用も掛かると。
でもそれがiPhoneとかで出来ればコストも下がるし、コストが下がればより多く活用されるだろうと、そういうことを視野に入れているのかと思います。

そういう意味ではとても良い実験だと思います。
まぁどの程度の規模で行なうか次第でもありますが、もしかしたら通訳者さえ空いていれば例えば市議会を見学に行ってそのやり取りをリアルタイムで知ることが聴覚障害者でも出来るようになるかも知れないのよね。まぁ市議会が許すかがわからんが。
また利用法次第ではさ、例えば後援会とかでマイク自体を通話媒体として、要約筆記を必要としている人が各自の端末でテキスト化されたモノを見る、という使い方も可能性としてはあるわけだ。まぁやるかはサービス提供者次第なのだろうが。

なんにしても聴覚障害者の情報獲得集団が増えるかも知れないこの実験、実用化に向けてがんばって欲しいと思います。

あぁあともう1点だけ、
実用化の際には特定のキャリアで囲わずに、全キャリア対応もしくはオープンなネット上でのサービスという形にしていただきたい。
こういうサービスは特定のキャリアで囲い込むべきものではありません。
まぁハード的な要因でというならまだわかるが、これはユーザー側にとってはソフト的なことなのでね、ケータイ向けアプリで対応とか、フルブラウザならどのキャリアでも利用できるとか、そういう形作りを是非お願いしたいです。

▼参考リンク▼
要約筆記(Wikipedia)
パソコン要約筆記の部屋

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