フランスからの最後の高レベル放射性廃棄物が日本に向けて出港
高レベル廃棄物輸送船が出港/仏から最後の返還(Web東奥2/9)
フランスに委託していた使用済み核燃料の再処理に伴って発生した高レベル放射性廃棄物、そのフランスからの最後の輸送船が出港したそうな。
パナマ運河ルートで3月後半に六ケ所村むつ小川原港に到着予定。陸揚げ後は日本原燃・高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターに運ばれ貯蔵される。
また英国からの返還輸送は今年開始される予定とのこと。
とりあえずは覚え書きとして。
さて、ついでに脱線を。
おらは基本的に核燃料サイクルには反対です。
自前のエネルギーを確保するということ自体には賛成ですが、その為に核燃料サイクルに固執するのはどうかと思う。
既にプルトニウムを所有している形の日本ですが、それの利用する発電所がまだしっかりと確定していないことや、大量に発生し続ける放射性廃棄物の最終処分場の問題など、クリアすべき課題をクリアしきれていないのにとりあえずプルトニウムを作ってしまいましたという感じがしてどうにも納得がいきません。
ついこの前も推進派の書籍を読みました。
そこに書かれてある核燃サイクルの意義はわからないでもない、日本で自前で手っ取り早く入手できるエネルギー源としてプルトニウムという選択肢はたしかにある。
ただその説明をしている推進派のお偉いさんたちの話には、どうしても合点がいかないのだ。
例えば「普通にウランを燃やしても5%しか利用出来ないが、核燃料をリサイクルするなら残り95%も使える」というのもどうかと思う。
まぁおっしゃる通り、核燃料サイクルを続けてプルサーマルで原子力発電所を稼動し続ければ、日本は外国に依存しないエネルギー源を得る事も不可能ではないと思う。それこそ数百年や1000年は電力を自国内でまかなえるかも知れない。
でもそれには多くの放射性廃棄物も生産される、それを日本国内にドンドンと積み重ねるというのだろうか。
核燃料サイクルを進めるためには、少なくとも最終処分場を決定した上で更なる研究を重ねて処分技術を高める必要があるように思う。
しかし実際にはプルサーマルすら足踏みしているような有り様であり、その状態でプルトニウムだけを生産するような核燃料サイクルはどうなのだろうか、と思うわけです。
あとその本の中で何人かが言っていた「もう作ってしまったから取壊すのはもったいない」というような理論もどうにも受け入れ難い。
そこいらはもったいないとか何とかでなく、必要なのか不要なのかを論議すべきであって、そこいらを棚上げしてもったいないというのはなんともね。
ただ彼等の言っていることでも賛同を覚える部分もある。
その一番の部分は世間の自然エネルギーへの盲信についてだ。
太陽光発電や風力発電は、ハッキリ言ってそのままでは安定したエネルギーにはならない。日和見ではないが、お天気任せの風任せで安定した電力とはならないからだ。某テレビ番組のソーラーカーだって、太陽電池で作った電気をバッテリーに充電して走るのよ、太陽光発電や風力発電は元々そういう部分がある。
本来であれば安定した電力供給のために水素生成へのエネルギー源とするとか、またそれらの為の技術開発をするとかが必要なはずなのに、『太陽光で電気が出来る』みたいな部分だけが誇張されすぎて飛躍した話ばかりが目に付く気がする。
だからもっと原燃反対な人はそれを実現する為に事実を受け入れ技術開発等を重ねる努力をすべきだし、原燃推進な人は人々に信用されないような行動を慎み、より安全でよりトラブルの少ないシステム構築を目指さねばならないのだと思います。
と近頃思っていることをたまにガス抜き的に書いてみました。
あ、そうそう、今朝の朝刊に日本原燃の「再処理工場のアクティブ試験についてお話します。」という旨の広告というか報告というかそういう紙が入っていた。
内容はどうにもこうね、判り易いと言えば判り易いが、もっと詳しい部分もあっても良かったんではないかなと個人的に思ったりしました。
ただこういう取り組みってのは大事だとも思います。
ようするに微妙な感じだったわけです、原燃にはもっと真摯かつ迅速な対応をして欲しいものです。