十鉄鉄道存廃問題、ある種の自演での予定調和なのか?

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読売が十和田観光電鉄の鉄道事業の存廃問題で、十和田市、三沢市、六戸町が要請を拒否する方針を固めたと報道してはる。
他の新聞では語られていない部分(3市町がやらないと決めちゃった)が読売だけで何故か語られている辺りは、ケータイ絡みのニュースで日経が飛ばし記事を書く様に似ておりますが、なんかもう3市町が最初から支援などする気はないような雰囲気にも見て取れますな。
しかし15日に行われた六戸町での説明会でも参加者からは存続を望む声ばかりとのことで(まぁメディアをどこまで信じていいかは分からないけどね)、地域住民は存続を望み、その地域住民が選んだはずの政治家は廃止をもう決めているみたいな感じで、ものすごい違和感を覚えまくります。
んでHIROさんところの記事によると、十鉄の鉄道は存続しても廃止しても赤字が膨らむらしいです。存続すれば設備投資も必要、廃止すれば2億円以上の補助金を返還しなくてはならないと。

 
ちょっと個人的にも少し情報を入手しました。十和田市での説明会のデータですが。
んであくまで私見ですが、十和田市はやる気ゼロというか参加者の質問に真面目に答えるきさえ無いようにしか思えず、十鉄は今までがんばったと連呼するだけ。
んでたぶん参加者の過半数というかほとんどは十鉄存続を求めている以上にあまりにも住民への説明期間が短すぎることと、住民を踏まえての議論すら開かれないこと、また十鉄や十和田市が客観的に見て納得の行くほどの施策を行っていないことへの不満を覚えていた、って感じに思えた。
と同時に、一部の廃止強硬派(に聞こえましたおいらには)が参加しており、持論を展開した上で仲間内でものすごい力強い拍手(でも数は少ない)で自画自賛する、って感じも見受けられた。

それらも踏まえて、これはもはやある種の自演での予定調和ではないのか? とおらには思えた。

まぁたしかに十和田市の説明会なのかな、そこでは住民の意見は出ました。
でも住民を踏まえた話し合いではなく、あくまで十鉄も十和田市もちゃんと住民の意見を聞きましたよ(聞いただけですよ)という事実を作りたかっただけで、それをネタに「いやいや、ちゃんと話し合いしたつもりですから」っていう役所の中の人がよくやるズルいことをしたいだけではないかと、そう感じずにはいられない。

んで、存続派の声は、ある意味地域住民としてはもっともだよ。
実際問題として、鉄道がなくなると生活に困る人も少しはいるよ。こんな車社会であっても、運悪く車を運転できなくなる人だっているんだからさ。もしかしたらおらもそう遠くない未来にその仲間入りするかも知れないが…今でも運転が怖くてね…左の位置感覚がイマイチない…あぁ脱線しかけた(=ω=A;
そこいらも含めてどのような交通手段を維持するのか、それは公共交通のあり方にとどまらず、地方自治体としてどう生きていくかの問題なのだと思います。

んで廃止派の声も実は地方自治体がどう生きていくか、ってことなのよね。
ある人が言ってた。鉄道を廃止してバスにしても困らないし、むしろ安くなる(バスでも赤字は出るけどね)。だから道路を拡張してバスを利用しやすくすればいいのだ、ってね。
でもそこまでするなら、たぶん鉄道存続よりも金かかるよ。
そしてそこまでやるならば、もはや公共交通ではなく、まちづくりの問題だよね。

どうもそこいらがね、理想形ばかり夢見て現実にそぐわないんですよ。
まだ存続派の方が現実を見ている気がする。その上でなんとか地方自治体として鉄道を守ってくれと言っている気がする。

ところがどっこい、十和田市はやる気ないんだべ。十鉄もおらには同じように感じられたし。
とするとやっぱり、説明会を開きましたという体が欲しくってやっただけで、十和田市なのか十鉄なのかあるいは他の自治体なのか全てなのか、もしくはそこに隠れている業者なのかの自演での予定調和に思えてくるんですよ。

んで何でか知らんが余り出てこない話で、関係者というか情報通には当然のことらしい話を少し吐露します。

どうも発端は、十鉄駅ビルを買った業者が再開発したいから十鉄に出て行けということらしい。んでお上への登録だか申請だかなんだかがあるから、9月末までに決めないとまずいらしい。

んでここからおらの類推が混じるが、十鉄はその一時立ち退きで臨時駅を作るだけで3000万円、その後また正式な駅を作るのに1億円だか掛かると言っているらしいが、そんなに掛かるものなのかい? おらにはすごい値段をふっかけて、「こんなにお金が掛かるから廃止になっても仕方ないよね」って言っているように聞こえる。
仮の駅舎なんて別にいらないべ。ホームと看板あれば十分だべ。どうしても駅舎欲しかったら工事現場にあるようなプレハブで十分よ、だって臨時だし。

十鉄駅ビルを買った業者が悪いのか、あるいはそれを理由にしたどこかが悪いのかは知りませんが、なんかすごい強引にやめる理由付けをしてるように見えるんですよ。

もっとハッキリ「旧十鉄に負債押し付けた時の条件もあって経営厳しいから鉄道やめます」って言う方がスッキリするよ。
それを十鉄も3市町も「自分は悪くない」みたいに言ってなし崩し的に鉄道廃止に持って行こうとしているようにしか見えなくって、正直そこが不愉快です。

まぁでもあれよね、仮に鉄道廃止になってバスになれば定期とか実質値上げになってさ、でもスクールバスとか走らせるよりは安いでしょって言われたら首を縦に振るしか無いんでしょ。それを理由に学校やめるってのもあれだしね。

実はこれは公共交通の仮面を被った街づくり問題であって、それに対して学生や老人などを冷遇する街にするのか、あるいはそれらの人たちを大切にする街づくりを目指すのか、その返答が十和田市、三沢市、六戸町からなんと出るのか、ある意味見物ではありますな。

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1件のコメント

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    私が言いたいことを代弁してます。
    まさにその通り。
    ついでに六戸のデータも聞いてみてください。

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