ウィルコム「データ定額」、その実力は?

この記事はみどウィル支に投稿した記事の再掲載です。

去る9/27に新端末4機種発売を発表したウィルコム、その会場で新しい料金プラン導入についての発表もなされました。
そのプラン名は「データ定額」、俗に言うダブル定額のような最低支払額と最高支払額が決められているオプション料金プランです。

データ定額はウィルコムの音声定額基本料金プラン「ウィルコム定額プラン」向けの4x対応データ通信定額プランです。
端末単体での利用の場合、最低支払額は1050円(税込)最大支払額は3800円(税込)となります。
「データ定額」では1パケットにつき0.0105円になるので、最低額の1050円で10万パケットに相当し、最大支払額の3800円では約36万パケットに相当する、ということになります。

また、PCに接続した場合は上限金額が変わります。
最低支払額1050円は変わりませんが、最大支払額は6300円(税込)となります。これはパケット換算で60万パケットに相当します。
しかしこの時、端末本体の利用とPCでの利用は別途計算されることになります。端末本体での利用分では通常の上限3800円が適用され、それに加えてPC分の利用がパケットにつき加算され、その合計額の上限が6300円、ということです。以下計算例。

◆本体100万パケット(10500円)+PC80万パケット(8400円)
→6300円(本体上限で3800円、PC利用分を加えると6300円を越えるので上限6300円)
◆本体200万パケット(21000円)+PC10万パケット(1050円)
→4850円(本体上限で3800円、PC利用分を加えても6300円を超えないので+1050円で4850円)
◆本体20万パケット(2100円)+PC100万パケット(10500円)
→6300円(本体上限未満なので2100円、PC利用分を加えると6300円を越えるので上限6300円)

つまりこのPC接続時の上限は、本体利用メインでたまにPCで使うユーザーに向けの優しい設定になっている、という見方もできるのです。

またPCでの利用が多いユーザーにもこのプランはかなり安いと言えます。
何故ならこのプラン、4x(回線を4つ繋ぐ通信方式)対応のプランだからです。
従来のデータ通信向け4x定額プラン「つなぎ放題4x」は月額料金が9765円(税込)かかり、年間契約割引とAB割引適用しても月額7938円(税込)必要でした。
今回の「データ定額」は、基本料金プランであるウィルコム定額プランと合わせても最大9200円の課金で収まります。当然もっと少ないパケット数で収まればさらに安くなります。
これらのことを考えれば、「データ定額」はPC利用者にも魅力的なプランであると言えるでしょう。

携帯でのPC接続時の通信料はパケット定額制適用外であり、その分だけ従量課金されます。
それに対して「データ定額」は最低支払額が低く最大支払額もかなり安い、その上1パケット0.0105円という極低料金な為に、他社で10万パケットを使えば上限を越える時にウィルコムの「データ定額」ではようやく最低支払額分を消化できたぐらいでしかない。
つまりそれだけ低い料金での定額プランを、今回ウィルコムは「データ定額」として提示してきたわけです。

フルブラウザだからこそ、普通のPCサイトを定額で見れることは必須です。でなければフルブラウザの意味がありません。
家庭でのインターネットが定額制のおかげで広く一般的になったように、今回の4x対応パケット定額プラン「データ定額」登場によって、ようやくフルブラウザはその真価を発揮できるのです。

ウィルコム「データ定額」、そして新端末の導入、それよってケータイ業界はどのように変わるのでしょうか。
もしかしたらウィルコム躍進によって、他キャリアもより以上に自分等のサービスをリーズナブルで適正なモノにするように尽力するのかも知れません。
ホリエモンに「ぼったくりビジネス」と呼ばれない正常な業界になる為のカギ、それはウィルコムではないでしょうか。