8月のケータイ純増数、ソフトバンクトップ独走、ウィルコム純減

事業者純増数累計
NTTドコモ+8万44005380万7200
au+5万49003037万6900
ソフトバンク+16万33001949万0400
ウィルコム-1万7400459万9400
イー・モバイル+8万430075万2400
総計+36万96001億0902万6300
8月の携帯・PHS事業者別契約数(電気通信事業者協会)
8月の携帯・PHS契約数、ソフトバンクが好調維持(ケータイWatch9/5)
イー・モバイル好調、auはMNP転入超に復帰──8月契約数(ITmedia+Dモバイル9/5)

8月のケータイ契約者数が発表されました。
ではご紹介(=ω=。

今回の純増トップもソフトバンクモバイル、これで16ヶ月連続純増トップとなるのかな、独走状態継続です。
そしてドコモとイー・モバイルは好調キープ、KDDIは純増数巻き返しとMNP純増回復を、ウィルコムは純減に転じるという感じになってきています。
でも今回もまた少し気になる現象がチラホラ見えるのよね、なかなか興味深いです。

まずはソフトバンク、今回も東京がずば抜けて強く、純増の55%が東京という結果になっています。
また他の地域でも他キャリアを上回る純増で、8月は全国的にソフトバンクが強かったことがうかがえます。

気になるのはYahoo!ケータイの加入者数、約9万増となっているので純増の約43%(約7万)ほどはメールが使えない状態にあるわけですよね。
ソフトバンクでPCに接続してインターネットというのもあまり考えず辛いですし、となるとこの7万の樹陰増は待ち受けメインでほぼ基本料のみ支払っているようなユーザー(あるいはスパボ一括利用で基本料実質0円のユーザー)である可能性が低くないように思われます。
ソフトバンク的にはARPUも上げたいところでしょうが、このようなユーザーを獲得しないと純増1位も危うくなる、純増1位から転ずればやはりその影響は少なくはない(というか宣伝材料が減る)、なかなかいろんなジレンマを含んでいるように感じてしまいます。

そして未だに消えない様々な不安要素も気になります。
もちろん実際の状況は見えてこない…特にソフトバンクのようによく言えば見せ方が上手い会社ではもし危険な状態であっても破綻するまではなかなか実情が出てこないものですが、いろんな意味で今後どうなるにしてもまずはユーザーのことを考えた思索、それを願いたいと思います。
ケータイ事業は金儲けの道具としてだけでなく、もはや生活に根ざした存在ですからね。そのケータイユーザーの2割を抱えているキャリアなんだと自覚した行動をソフトバンクにはしてもらい、まともなサービスを提供して欲しいなと思います(参考リンク)。

ドコモは今月も純増2位をなんとかキープ、ドコモお得意の失敗したことは丸っとなかったことにしてのイメージ展開で『ドコモ2.0』のコケっぷりはすっかり忘れさせることに成功した感がおらにはしています。今までもいろんなサービスや宣伝が無かったのように消えていったもんだす(=ω=。

まぁそんな個人的な感想はどうでもいいとして、ドコモは今回すごい気になる点があるのよね。
「iモード」が減っているんですよ。
純増数とかを考えるとこのiモードの加入者減少は考え辛く、しかしながらMNPでのマイナスを考えると、可能性としては音声ユーザーが減少し、iモードに依存しないユーザーが増えたのかなぁ…とも思われるのよね。つまりPC接続でのデータ通信なユーザーと、スマートフォンのユーザーかな、もちろん待ち受けメインで基本料のみというユーザーも考えられなくはないのですが…。
まぁでもその辺りのユーザーもある意味ドコモが欲しいユーザー層のはずではあるのですが、あのドコモなのでね、普通の音声にiモード利用というユーザーが減るのはあまり好ましくはないような気もするんですよね。
ドコモがどう対応するのか気になるところです。

あと地域別に見た時に、北海道で純減していることも気になります。
広い北海道を広域にカバー出来ている3Gはドコモだと思うのですが、やはりそれでもコスト削減という意識が個人も法人も強いんでしょうかね。安さが大事、エリア内に連絡つけばいい、ぐらいのね。
だとすると他の選択肢もあるような気もしますが、北海道のユーザーはドコモに対してどのように考えているのか、ちょっと興味深いですな。

auは先月に比べて純増も増え、全地域でも純増に戻し、またMNPもプラスに戻すなど回復傾向にあるように思えます。
またauの場合、純増数とEZweb契約数増の数がかなり近いんですよね。
とすると、待ち受けメインではなく普通にメールなども使うユーザー、つまりメインケータイとして契約しているユーザーが純増に多い可能性を読み取ることもできるわけです。
ただこれは裏を返せば、安さを求めるユーザーは他に取られているということでもある。
キャンペーンなどに力を入れているauですが、まだまだ失墜したイメージを回復すること、そして安さの部分でのアピールは多くのユーザーには届いていないのかも知れません。

イー・モバイルは今月も純増、純増2位のすぐ後ろまで迫ってきています。
が、EMnetの加入者が2200と先月の半分しかありません。つまり8万4300の純増のうち、8万2000はデータ通信と考えることができるんですよね。
まぁ公正取引委員会にも警告を受けましたし、何かイー・モバイルにはあせりのようなものも感じるわけなんですよ。なんか一般には純増のみで判断する意見が多いですが、純増しているのにものすごいリスクのある戦略を取る方がおらには内情ボロボロなんでは? みたいに思えてくるんですよね。
そういう意味でおら的にはイー・モバイルもどう転がるかわからんと思うのですが、それでもまだイー・モバイルはスタートラインにも立ってないとおらは思うんですよ。だって全国展開のキャリアなのにエリアがね、そこはやはり痛いです。
とりあえず八戸クラスの市でも市街地ぐらいはカバーできる程度のエリア展開、それがないとまだまだ難しいんじゃないですかね。このままのエリア展開でいくのなら、もう割り切って現状のエリアだけでサービス展開した方が良いような気もします(参考リンク)。

ウィルコムストア
さてウィルコム、純減しました。でもある意味納得。
正直ウィルコムの夏端末は、価格的な要素と他キャリアの大量宣伝効果に勝てなかった感じとおらは考えています。
ただ実際の利用を考えると、ウィルコムの方が安く便利に使える部分って少なくないんですよね。そこが伝わってないのはある意味残念。
まぁでもこれぐらいはもはや折込済みなのかな、と思うようなある意味での変化のないウィルコムにいろんな複雑な気持ちを覚えつつ、某所ではnico+の非WVSで新規3800円というアウトレットが出てきてやはりあせりもあるのだろうかという感じも覚えつつ、ブッチャケどっちがウィルコム内部の本音なのかわからない、というのが近頃のおらの心境です。
まぁとりあえずあれだ、出来ることならまずはユーザーに近いサービス的なこと、例えば店頭での料金支払いとかね、そういうのは何とか対応して欲しいなと思います。実際問題、ウィルコムカウンターに料金支払いに来て出来ないと知り、キレて解約というケースもありますからね。そういう機械損失は避けて欲しいなと思います(参考リンク)。

あとは地域別で言えば、東京大幅純減、東海関西九州沖縄も純減と、この辺りが大きく足を引っ張った感じです。
ですが他の地域ではいちおう微増と、普段とあまり変わっていないんですよね。
と考えると、東京東海関西辺りでは法人の大幅減があり、他はいちおう普段と変わらずキープ、ぐらいに見えるんですよ。
まぁサービス内容を理解できて自分に適しているか判断できる人がまず使ってもらえればいいなぁとおらなんかは思っていますが、やはりこう法人、そして待ち受けメインユーザー向けの施策ってのは必要じゃないのかなぁと思います。月1480円で無料通話はないがメール完全無料だといけると思うんだけどなぁ…(=ω=A;(参考リンク)

純増だけで見ていくと今月もあまり変わりばえのしないケータイ純増数ですが、その内訳はいつもとは違った感じで何らかの変化があるのかとも思わせるものでした。
さて、ここから年末まではしばしケータイの純増が鈍る時期でもあります。
これからの次期の各キャリアの動きにも注目していきたいところです。