「再生エネ買取中断」は原発再稼働のための出来レースだったのか?

再生エネ買い取り中断に不満噴出 東北電が事業者説明会 青森 (デーリー東北新聞社) – Yahoo!ニュース

東北電力は10月1日から再生可能エネルギー買取を中断していますが、それに関する事業者向け説明会が青森市で開かれたそうな。
リンク先の内容をざっくり主観で意訳すると、再生エネルギー買取を始めたはいいが、内包されていた問題に取り組まずにただただ買取すると言ったばかりにインフラ等が耐えられない可能性が出てきて中断となり、事業者からは文句ブーブー、でも東北電力は「状況を踏まえて適切に対応する」と言うばかり。根本的な解決はないとリンク先記事では言うが、実際には解決策に取り組んでいないまま買取してきたというのが実情で、「国の制度設計が甘かった」と言った参加者もおるんだと。

うんとね、なんて言いますかね、こんなの分かりきっていたんですよ。
だって、エネルギーに対する考え方をちゃんと電力会社なり政府なりが理解させてくれないから。

 
太陽電池の場合、太陽光を直接電気にします。
でもこれでは安定するはずもない。
なぜなら、基本電気は貯蔵出来ないから。

石炭も石油も、通説が正しいなら太陽が元です。石炭は植物、石油は生物が原材料であり、そのエネルギー源の大本は太陽光。
太陽光をエネルギーに生き物は炭素を固定する形でエネルギーを保存した。
それを石炭や石油の形で安定してエネルギーを取り出している1つの形が火力発電。

でも太陽光から直接電気を作り出せば、当然安定しない。
理由は簡単、地上には沈まない太陽は存在せず、また雲が永遠に出ない場所もないから。
つまり本来太陽電池などは、何らかの充電設備、もしくは水素生成などのエネルギー生成の形の一部分でなければ、安定した発電とはならないです。

しかもそれを直接既存の電力網に繋げたら、電力供給のバランスが悪くなるだけ。
その調整には発電力の加減がしやすい火力発電が割り当てられ、そしてベース電源部分には火力の不足分にナニカを当てると。

本来であれば何らかの安定化を太陽光発電施設内に設け、さらにはスマートグリッドによる効率的な運用を見越して行わねば太陽光発電などうまくいかないのは自明の理なわけです。

こんなこと、電力会社の社員なら誰でも知っており、政府の関係部署の人も当然知っているはず。

にも関わらず行うべきことを行わず「買います」だけを連呼する、その先には当然自然エネルギー買取の中断が存在し、そしてそれを再開するために火力発電を増強せねばならず、ベース電源が不足した分をナニカで補わねばならない。
そのナニカとは、想像に難くありませんね。
ナニカとは原子力発電です。

さぁそのうち言い出しますよ。
「自然エネルギーを増やすためには原発再稼働が必要です!」
ってね。

まぁ餌に食いついた事業者は各自実現に向けて頑張ってもらうとして、
個人で環境のためにとか思って太陽光発電を導入した人は、独立系に転換することを考えた方が良いと思います。
巷に溢れる太陽光発電システムの多くは、エコではなくエゴの産物なのですから。

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