TCAの純増数の毎月公表が終了

“純増No.1”PRが終了、携帯電話の契約数は四半期ごとに(ケータイWatch4/7)

TCA(電気通信事業者協会)が毎月発表してきた事業者別契約数の公表をやめるそうな、
んで今後は各社の四半期ごとの決算発表に合わせて公表の形、つまり3ヶ月毎だそうな。
毎月の発表をやめる理由は「もうみんながケータイもってるもん!市場は成熟期だから役割おわったもん」だそうな。

さて、かつて当ブロフでも毎月の純増数などを追いツッコミしてきましたが、これも時代の流れなのでしょう。
ということで、表は作らぬまでも、久しぶりにちょっち触れてみようと思います。ケータイWatchの記事で。

春商戦・3月の携帯電話契約数、純増はソフトバンク、MNPはau(ケータイWatch4/7)

まず純増数だけで言えば、ソフトバンク、ドコモ、au(KDDI)の順になっているが、MNP純増数はau、ソフトバンク、ドコモになっている点、これがまず興味深い。

これまで当ブログではMNPについて、メイン回線の動きを追う示準として扱ってきました。その理屈で単純に考えれば、KDDIはメイン回線での利用が多く、ソフトバンクはメイン回線込みでの純増数が多い、という結果になります。

ところがドッコイ、昨今のMNPでの高額キャッシュバックにより、この構図はだいぶ前から崩れています。

問題点は、出てくる数字がMNP増とMNP減の生数字ではなく、差し引き利用数であるということ。今回au+52300、ソフトバンク+46600、ドコモ-93800なので、たぶんイーモバが+5300なんでしょう。
でもこれ、MNPを利用総数が93800ってことじゃないんですよね。

以前はMNPを利用する人は少数だったんですよ。
なぜなら普通に同キャリアでの解約新規の方が特典が美味しかったから。MNP特典が手数料ゼロぐらいでしかなく、あえて番号維持したまま他キャリアに行くメリットが多くの人にはなかったわけですよ。

でも今では解約新規を大幅に超える、明らかに利用実態にそぐわないほどの過剰サービスがMNPに対して行われている状況で、おそらく確実にMNP利用総数は10万弱どころじゃなく、50万とか100万とか言っていると思われる。

つまり以前のMNP純増数(差し引き)は総数に対してかなりの割合を占めていたはずだが、現状ではもはや上澄み部分でしか無い可能性が高いわけです。

仮に先月のMNP利用総数が100万だとして面倒だからイーモバを除いて考えるとすると(現状のイーモバの実態が読めないんですよ、調べれば見えてくるかもしれないが)、ざっくりau+39万、ソフトバンク+38万、ドコモ+23万ぐらいとも考えられる。あくまでイメージだけどもね。
いや相手もあることなのでなんとも言い切れない部分だが、実際には単純にドコモがマイナスって話ではなく、少なからずauやソフトバンクというかソフトバンクから逃げてきた人もいるであろうな、という感じなんです。

んでこれも単純比較できないんども、仮にこのMNP利用純増総数(仮)を純増数で割ってみると、auが約80%、ソフトバンクが約59%、ドコモ約45%となり、MNPの差し引きではauと僅差の2位のソフトバンクですが、実は純増数におけるMNP純増の占める割合ではauにだいぶ差をつけられており、ドコモとは意外に差がないという見方もできるわけです。

平たく言えば、もはやMNP差し引き純増数も判断材料とななりにくいわけです。

…どうしよう…ちょっと触れるだけのつもりが純増だけでこんな無駄に話が広がる…まぁ仕方ないのでこのまま突っ走ろうか…

次に契約数はどうでもいいとして、通信方式別のヤツのドコモに注目。これが興味深い。
FOMAが-89万5500でXiが+141万1000、90万が引き続きドコモを利用中、これはデカい。まぁ理由は何かは知りませんけど、少なくともまだまだドコモの固定客の腰は重いぞ、っと。

そして通信モジュール純増、まぁビックリ。ドコモ6400、au43200なのに、ソフトバンク159400とケタ違い。auの約4倍、ドコモの約25倍。
これにプリペイドの純減、ドコモ-1400、au-2100、ソフトバンク-12500を加味して実際の純増数っぽいヤツを計算すると、実質純増数っぽいものがドコモ+510500、au+453500、ソフトバンク+502600になると…まぁあえて何も言わないが…すんごいキワドイ数字になるね…

さらにこれに携帯IP接続サービスを紐付けると、とても興味深いことになる。

ソフトバンクは+505400、これはほぼ実質純増数っぽいものと同じ数字。
auも+375400で、まぁそんなに大きく離反していない数字。
でもドコモは+156400と、実質の3分の1以下しかないんですよ。

これらが何を表しているかというと、データ通信サービスおよびMVNOがどれだけ利用されているかが差として出ているということです。

つまりソフトバンクはほぼスマホ利用のみだが、auは少しデータ通信なりがあり、ドコモはがっぽりデータ通信とMVNOがある、っていう話。

これらを総合すると、
低調に見られがちなドコモについては実は継続ユーザーが多数存在し、またMVNOユーザーなどのMNPに表れにくい分野もしっかりと押さえていることが見て取れる。
んでauについてはやはりMNP好調という部分が多分にあるものの、おそらくそれのほとんどはスマホユーザーであって、多様性に欠ける状態にあると。
ソフトバンクに至っては、未だに水増ししているのではないかという疑惑が浮かび上がる状態でなんともはや…

でも上澄み(純増総数やMNP差し引き純増など)だけで見ればソフトバンクが好調って見て取れるし、こう言いたくはないが数字の内訳を見れば見るほどソフトバンクはよく言えば『上手い見せ方をしている』し、悪く言えば『ウソ上手ね』ってことになるわけです。

そんな良くも悪しくも利用されてきた毎月の純増数、たしかに実態に沿わずある種の操作が可能であるという意味では、役割は終わったと言えるのかも知れませんな。

いやぁ…久しぶりに見ても相変わらずなあのキャリアなんですな。
純増に関して扱うのはもしかしたら今回が最後になるかも知れませんが、ユーザーがちゃんと審美眼を持ってキャリアを選ぶ必用があることはこれからも変わりません。
ケータイ選びで後悔する人が少しでも減るようにと願い、いつものあれを久しぶりに言って話を終わりにしたいと思います。

ソフトバンクには気をつけろ!

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