今年最も気になった山車(八戸三社大祭2011)
八戸三社大祭の前夜祭に行ってきました。
そして今年も、誰にも聞かれていないのに勝手に気になった山車をご紹介(@ω@。
今年個人的に最も気になった山車は、廿六日町山車組の「七福神 ~宝の入船~」でした。
まず正面、配置に流れが感じられます→
大小様々な人形が盛り込まれていますが、胃もたれするような嫌な満腹感もなく、大盛りなんだけれども美しく配置された人形群が素晴らしい。
様々な要素を盛り込もうとする山車は昔から多く、近年はその傾向著しく、一見華やかで豪華に見えるものの、大きな雛飾りのような山車も見受けられました。
しかしこの山車は後味もすっきり、くどくなく、爽やかに多彩な味わいがあるような山車で素晴らしい。
またレイアウトが何気にとても大胆です。
↑このナルトにも似た雲の部分が、横に展開するらしいのですが、実はこの山車は左側しか展開しないっぽいのです。
では右側はというと、
↑船首が付き出しています。
↑しかもその船首の上に、大太鼓が配置!これはすごい!!
人形に埋もれた船頭か何かのように大太鼓を叩くわけですよ、いやはやこの非対称レイアウトはとても興味深い。
さら前述の左側の展開する部分が、実は見返りの一部にもなっているんですよ。
↑このとおり、左側にお月様が浮かぶかのようなレイアウトで、通常の一隻丸っと舟山車では殺風景になりがちな見返り部分に絶妙なアクセントをもたらしています。
↑またこの右後からのバックショットの美しさ、これはなかなか見ものですよ。
丸っと一隻の舟が海原を突き進むかのような表情が見事に描かれていて、活き活きとしたその姿は津波にも負けずに突き進もうとしている八戸の姿を象徴するかのようです。
また古典的な波の銀球が違和感なくマッチ、躍動感を演出しております。
んで表立って見えないが、きっとこの舟はかなりデフォルメされている気がする。
にもかかわらず、違和感なく舟っぽくあるのが素晴らしいとしか言い用がない。
強調だったり、あるいはレイアウトなどの都合でデフォルメすることはよくありますが、しかしそれを違和感なく表現するのは目立たないけれども難しい部分でね、それを実現したこの山車は、個人的には今年最も美しい山車だと思います!!
今年は「はっち」や「縄文館」のオープンもあり、また東日本大震災からの復興という意味も兼ねてある種ステレオタイプな八戸らしい「合掌土偶」とか「八幡馬」とかを盛り込む山車が多い中、震災復興の願いを込めつつも独自の路線で様々な要素を盛り込みつつそれを胸焼け感無しに表現した廿六日町山車組の「七福神 ~宝の入船~」、感服いたしました。
個人的にはこれこそはっちに、いやもう八戸駅の真ん前にドーンと飾って欲しいぐらいの傑作だと思います。
近年は大型化とてんこ盛りに走りがちな八戸三社大祭の山車ですが、こういう個性的かつ軽妙かつ美麗な山車が毎年幾つかの山車組さんから出てくるから楽しみなんですよね。
こういう流れを途絶えさせずに、これからも頑張って欲しいと思います。
いやでも残念よね。
この山車のある会場がさ、廿三日町側で、人が少ないのさ。
いやもうホントにこの山車は素晴らしいよ、何なら今年の八戸三社大祭の代名詞にして欲しいぐらいに思います。
ということで、おらの話を鵜呑みにした人は疑いなく廿六日町山車組の山車を見てみましょうよろしく!!
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1件のコメント
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私もネット中継で見ておりました。
この山車ははよく練られてますね。
見られる方角というか、面の使い方というか・・