今更「電波足らん」とか言われても…

「3.9Gはどうなる?」、総務省で公開ヒアリング(ケータイWatch11/7)

「3.9世代移動通信システム及び2GHzギガヘルツ帯TDD移動通信システムの導入に係る公開ヒアリング」が総務省で開かれ、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル、イー・モバイルが意見を述べたそうな。
勝手に要約すると以下の通り、

まず前置きで、
4Gの規格が定まっていないが3Gの発展版3.9Gはある程度規格が定まっており、国内ではW-CDMAの発展版である「LTE」と、CDMA2000陣営の「UMB」の2つが候補。それ以外に3.5Gの発展版「ESPA+」、「eHSPA」や「DC-HSDPA」等も存在する。
2GHz帯の通信方式については従来の「TD-CDMA」、「TD-SCDMA」に、「モバイルWiMAX」「IEEE802.20 625k-MC(iBurst)」、「次世代PHS」、「UMB-TDD」、「E-UTRA(TDD版LTE)」の5方式も追加された。
3.9Gの帯域は800MHz帯、1.5GHz帯、1.7GHz帯、2GHz帯が想定されるが、当初は1.5GHz帯が割り当てられる予定。
3.9GHz帯と2GHz帯TDDシステムは、2009年初頭に免許方針案が示され、2009年春頃に免許割当先が決定する予定。


■電波足らんぽ■
出席した4キャリアは、そろって「電波足らん」と言ってるらしい。
ドコモとKDDIはパケット定額制に端を発する通信量増大、ソフトバンクはiPhoneに端を発する通信量増大、イー・モバイルは帯域の狭さを理由としているそうな

■導入スケジュール、割り当て方針■
4キャリアは3.9Gについて、LTEを利用する方針とのこと。
ドコモは2010年導入を検討中、割当幅は20MHz幅での割当が望ましいが、複数事業者が名乗りを上げた場合は5MHz幅ではなく、1社辺り10MHz幅以上とするべき、と主張。
KDDIは2012年頃には3.9G導入が必要、割当幅は10MHz幅×2以上が望ましい、IMTバンドの800MHz帯と2GHz帯を持つ事業者は何処で使うかを事業者が選択できることが望ましい、などと主張。またWiMAXはインターネット的なサービス、LTEはケータイ的なサービスという主張もしている。
ソフトバンクはLTEの前にHSPA evolutionを導入する考えで、「800MHz帯を持っていない事業者を優先しろ」とケータイ事業参入前からの持論の固持、LTE導入時期は2012年頃、「可能であればいきなりLTEを導入したい」なども主張。
イー・モバイルはLTEを2011年にスタート予定とのこと、またそれより前にDC-HSDPAを導入するとのこと。イー・モバイル的には1.7GHz帯を希望し、20MHz幅が理想、1.7GHz帯を割り当ててもらえれば他キャリアは1.5GHz帯を10MHz×3キャリアで4キャリアのサービスが可能と持論を展開。また250万ユーザーで帯域が追加されることについては「当初見込みが甘く予想より音声トラフィックが多かったので、80万ユーザーだが実質800万ユーザーレベル」と説明したらしい。

■SIMロックフリーについて■
LTE導入後のSIMロックフリーについて、ドコモは「開始後すぐには難しい」、KDDIは「インセンティブ問題さえクリアできれば何時でも問題ない」と答えたらしい。

まぁあれよね、電波足らんというのはさ、ズルイとおら思う。
だって何だかんだ言いながらさ、自分でやりたいからパケット定額制導入したんだべ。思惑はそれぞれあるにしてもさ。
その導入に当たっては当然トラフィック増も想定されているはずだし、何よりトラフィック増するようなサービスを提示したのは他ならぬドコモ、au、ソフトバンクだべ、それやっておいて有限な電波をもっとよこせというのはズルイぞい。
しかもそれは、マクロセルを選択肢した時点で覚悟していなければならないこと。PHSだって元々は、当時1000万契約でパンクすると言われていた携帯電話に変わるシステムだったわけだしさ、それを選ばずにマクロセルを選択した時点で、帯域については無茶言っちゃダメだとおらは思う。

それとSIMロックフリーの辺りだけれども、全キャリアLTEだったらさ、通信を担う会社とキャリアを分離して、全キャリアMVNOで展開した方が良くないかい?
だって「帯域足らない」って騒ぐんだからさ、それが一番平和な方法だとおらは思うぞい。まぁキャリアでがっぱり独占したいんだろうが。

まぁなんとかさ、しっかりと話し合って、一部のキャリアのパフォーマンスだけが目立つようなアレみたいな事態が起こらないことだけをとりあえず願っています。

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